4th「日記まっしょい!」

2002年3月30日 土曜日

・バックドラフト
 閉め切った部屋の中で炎がくすぶっている。その時にドアを開けると急激に空気が流れこみ、大爆発が発生する。これがバックドラフト。
 消防士、警察官、軍人と言えば子供が憧れる戦う男、男の仕事のナンバー1ですよ。
 そこに兄弟の確執や放火犯探しのミステリー要素を加えつつね、最後まで見させるグルーヴがあります。

 炎って美しいと思うんですよ。僕も小学生の頃、このケモノに魅せられてしまって、よく友達と二人でマンションの地下道に潜りこんで、拾ってきたジャンプやら漫画サンデーやらエロ本やら燃やしてたものです。燃やして何をするってわけでもなく、ただ無言でパチパチと燃える炎を見つめているだけ。毎日2時間くらいやっていたように思う。一歩間違えば大火災を起こしていたはず。まさかマンションの住人達も、自分達の部屋の真下で焚き火が行なわれているとは思うまい。そのまま間違って成長していたら、僕らは今ごろ放火魔になっていたんだろうか。いやぁ良かった。危なかった。

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 僕が煙草を喫うのも、火が好きだからなのかもしれない。喫煙時に一番好きな瞬間は、煙を喫う時でも吐く時でもなく、火をつける瞬間だからだ。ライターのフタを開け、火をともし、顔を傾けて炎を吸いこむ。この動作は、ある種の儀式のようなところがある。逆に一番つまらないのは、火を消す瞬間。

 この映画に憧れて消防士になっちゃった人も実在するという。でも、ロッキーやはじめの一歩を見てボクサーになろうとした人もいるだろうし、今働いてるバーの先輩なんかは、映画『カクテル』を見てバーテンダーになってしまった。
 消防士という夢に比べてバーテンダーという夢が軽いかというとそんな事はなくて、人間には天命、天職というものがある。
 この映画の主人公の青年も、消防士学校を中退しから6個くらい職を転々として、結局消防士に戻ったと思ったらまた辞めて、最後にまた消防士に返り咲くわけだ。

 特急や飛行機で一気に目的地に到着するのは話が早くて良い。だけど、各駅停車でのんびりと駅弁を食べつつ、時には途中下車の旅を楽しんだりしながらじっくり進むのも良いのではないかな。各駅停車の電車には、新幹線では決して見られない風景、降りられない駅が沢山ある。(人生は旅理論。ありがち。)
(僕はそろそろ関さんあたりが途中下車するころなんじゃないかとにらんでいる。)

(972文字)


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