ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地雷鳴

2002年10月9日 水曜日

[監][製]ユエン・ウーピン [出]ドニー・イエン ファニー・ユン ン・マンタ ワン・ワン ホン・ヤンヤン

 さて、噂のワンチャイ最新作を見た。とはいってもこの作品の主演はリー・リンチェイではなく、主人公もウォンフェイフォンではないような感じ。

 でもそこはワンチャイなので、勿論ウォンも出てくるんだけど、どうやら主人公は穏健派のウォンと何かと対立する、血気盛んな若者のようである。
 調べてみると、なんとこれで14作目。でも話の大筋は毎回必ず同じなので、このくらいが精一杯の変化だろうか。それにしてもよく同じ話で14作も作るよな。

 大英帝国から流入するアヘンによって清の民衆はグダグダのヤク中になり、林側除とウォンがアヘン撲滅戦争の為に立ちあがった。
 主人公のチャン(ドニー・イェン)は、母親に死なれてから乞食王に弟子入りし、功夫を習っていた。(と書くと意味不明だが、実際こんな感じだった。)

  とってつけたようなロマンスとかコメディが、合成着色料のように入っているけどそこはまぁいい。メインはやはり功夫場面で、いわゆる「水戸黄門の8時45分」をひたすらぼんやりと待つ。でもラストシーンに行くまでにも、随所に功夫場面が挿入されているので、まぁ見ることができる。とにかくウォン先生は、行く先々で「腕前を見せてもらおう」と喧嘩を売られるのだ。薬屋に朝鮮人参を買いに行ったら、そこの親父も襲いかかってくる。で、みんなカンフー強い。

 ラストシーンで密輸人(お約束の高官)と英国人(お約束のやられ役ボクサー)をブッ飛ばして、クローン兵のような地面を覆い尽くす大群衆が「中華を興し、民族の誇りを!」と叫びながらアヘンを焼き払い、
「かくして、歴史は脈々と続いていくのである。 劇終」というナレーションが入るんだけど…。この後に待っていた無残な敗北と清朝の崩壊こそ歴史なのでは。

 このエンディングは、スターウォーズEP2のそれに酷似している!
「ウォン先生、やっと終わりましたな」
「終わり?とんでもない。始まりじゃよ。…アヘン戦争のな!」
 軍勢がザシザシ行軍していって、エンドクレジット。
 でも、ワンチャイに関していうとこのエンディングは蛇足で、ラスボスをやっつけた所で終わったほうが映画としてすんなり終われる気がする。『酔拳』のように。(ちなみに監督は同じ人。)

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