行きそで行かないところ
2003年3月4日 火曜日
というわけで、行ってきました美術館と動物園の街、上野。
ヴェルサイユ展がやっていたので、前世が近衛騎士団であるぼくとしては密かに気になっていたのだ。先日の破竹さん美術館めぐりには参加できなかったし。
でもなんと言うか、僕の思い描く美術館像じゃなかった。入る前から既に感じる違和感。おいおい、なんだこの人ごみは。今日は平日だろ?働けよおまえら。
と思っていたら、そうか、もう世間的には春休みになっていたのだな。
しかし、この違和感はどうもそれだけではない。
客層がいかにもヴェルサイユ展的というかミーハー的というか、その、オバサマだらけなのだ。おのぼりさんとか。ヨーロッパ憧れ世代、あるいは宝塚直撃世代である。現地本物ヴェルサイユ宮殿に訪れる年間35万人の観光客、その中の実に3万人が日本人だというけど、そっちの客層も似たり寄ったりなんじゃないだろうか。
展示品にもなかなか近づけず、近づいて見ても「ふぅん…」以上の感慨は持てなかった。
大体、あれらの奢侈品や調度品や絵画は、絢爛たる宮殿の中にあるからこそ良いのであって、それをくりぬいて持って来たって、それらはただの豪華な雑貨に過ぎない。やはり野におけ何とやら、というやつだろう。
しかしその点を考慮してか、展示の仕方や内装には非常に気を使っていたようで、趣向を凝らした壁紙やライトアップ、床板などは鑑賞に堪えるものだった。
むしろ、メインの展示品よりもそっちの方が印象に残った、というのがこの展覧会の問題点を象徴している。
もっとも、一番印象深かったのは、入り口付近にあったオスカル様の等身大ポップだったわけだが。
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