文明の消失

2003年4月13日 日曜日

 政権が崩壊してイラクが平和になった、とはまだ言いがたい状況のようで。バグダットでは、民衆が国立博物館から宝物を略奪しまくったらしい。
 イラクはメソポタミア文明発祥の地だから、まさに遺跡ざんまい、お宝の山。
 約3300年前のジグラット(聖塔)が現存する古代都市ウル、「バベルの塔」の古都バビロン、世界遺産の隊商都市ハトラ…。
 これもアメリカ様が民衆を解放してくれたおかげ。自由って素晴らしいなぁ。

 しかし鬼畜米英軍は何をやってたんだって話だよ。湾岸戦争の時も似たような状況になったけど、当時はフセイン政権が残ってたから3000点程度の被害で済んだ。それが無政府状態だったらどんな非道いことになるか、容易に想像が付くだろうに。実際なんと今回は17万点の被害だって。

 イギリスも参加してたんだから、征服した地域の博物館は全部イギリス軍が接収しておけば良かったんだよ。そうすればあの大英”略奪”博物館に、また輝かしいコレクションが増える。中身はアメリカが略奪して、メトロポリタン博物館に所蔵するってのも気が利いてる。でも多分現場の若い兵隊はそんなこと全く気にしてないはず。例えば米海兵隊なんて、みんな脳まで筋肉のマッチョ部隊だしね。それともやはりアメリカとしては、イスラム圏の文明なんてものは全て、野蛮で取るに足らぬモノって事?

 ロゼッタストーンを持ちかえったナポレオンはやっぱり偉かった、と。

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