三都物語

2003年4月14日 月曜日

 今日は1日で三都市を回った。いや、全部都内だけど。それでも1日中電車に乗っていた時間を総合すると、直線だったら岡山くらいまでは到達しているはず。山手線は1日中乗ってもどこへも行けないんだけどね。
 頼まれたお使いミッションをクリアすると、また違う人が現れてお使いを言い渡す。そんな1日だった。初期ファミコンRPGのような感じです。電車の中で、自分の仕事は一体何なのだろうかとしばし考えてしまった。電車を運転するのが仕事の人がいれば、電車に乗るのが仕事の人もいる。そんなものだ。

電車の中で、こんな会話があった。
「ねぇねぇ、あの人知ってる? もちろん知ってるでしょ。」
「えー。知らない。」
「ウッソ! まじ? まじで知らないの!?」
「あたし、ウトいからさぁ。」
「ちょっとヤバいよそれ。あんた大体…」
 以下、その人物を知らなかった事に端を発する説教が、延々3駅分くらい続いた。どんな著名人が話題の的だったのだろうと、2人の女子中学生が見上げる中吊り広告を見てみると、ネプチューンの原田泰三だった。うーん。知らないとそんなにまずいか?

 会社に帰ると、ぼくを派遣した先輩社員が待っていた。
「おお、ゆうしゃ みやもとよ。まっておったぞ。」という展開だ。先輩は、「おつかれ宮本君。どうだい、メシでも食いに行かないか。」とぼくを誘ってくれた。
「はい、喜んで!」一も二も無く付いて行くぼく。職場の人間関係は、最初が肝心だ。人間の好感度の実に7割は、第一印象で決まるという。しかし、一番の問題は、ぼくがまだこの先輩の名前を覚えていない、という点である。
 会話の中で名前を呼ぶ機会を避けつつ、苦心してどうにか食事を済ませた。食後のコーヒーを飲みつつ、なんとか切り抜けたか、と思った頃。
「ところで宮本君。俺の名前知ってる?」
「はい!え、えと…。」
どうする宮本!
「原田…さん…?」
 なワケはない。さすがに知らないとまずかった。

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うーん…いまいち…ふつうですかなり良い素晴らしい (まだ評価されていません)
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