松浦亜弥『奇跡の香りダンス。』がすごいビートロック

2004年2月1日 日曜日

奇跡の香りダンス。 この曲ってさぁ……。なんか今までの曲と匂い違いますよね……。ビートロックというか80’sっていうか……。もっとはっきり言うと、まんまBOφWYの匂いがするっていうか……。

 アルバムも好調な松浦亜弥の2004年第1弾シングルだが、これがもう、実にBOφWYなのだ。今までブリブリの純あやや路線で来ていたティセラのCMで、まさかこんな変化球を投げてくるとは思わなかった。ギタリズムな中学時代を送った僕は、この曲で完全に“ばちきゅーん”と射抜かれてしまい、イチコロベリーなのである。

 冒頭の振り付けからして、片手をプラプラさせ、操り人形を模した動きをしている。これは深読みするまでもなく、Marionetteへのオマージュであり、一種のDOCTYPE宣言である。AYAYAで“AYAつり人形”という後付け設定は、ちと苦しい。

 この宣言を初めとして、詩にも曲にもBOφWYフレーバーが溢れかえっている。

 バッキングのギターリフも布袋をほうふつとさせるし、ギターソロには思わずのけぞった。後半なんて、布袋が例の“HOTEIステップ”を踏みながらライブで弾いててもおかしくない。

「もったいぶらないDESTINY」「そしてララバイ」など、歌詞の横文字の混ぜ方も、実に氷室風で小憎い演出だ。いつもロンリネス、だけどテンダネスだ。

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 イントロのピコピコしたサウンドは、BOφWYを離れた従来の松浦サウンドかと思っていたが、あの音色は“NO NEWYORK”のイントロに酷似していることに気付いた。

 この曲がBOφWYを目指して作られたことは明白であり、アレンジャーへの発注も「BOφWYで」となされたはずであるが、松浦自身は年齢からいっておそらくBOφWYを知らない。そこに歌唱指導や振り付け指導が入って、一種独特のヒムロックならぬAYAロックが出来あがっているのが面白い。

 以上の解釈を踏まえ、氷室ックスタイルで熱唱すれば、この曲は決して男が歌っても不自然ではない。ということは、これでやっと、今までおぞましいことになっていた“男のあややカラオケ”にも福音がもたらされたというわけだ。LET’S TOGETHER NOW!—–


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