キムと動く城と海底鬼岩城

2004年4月16日 金曜日

 遅レスですが、宮崎監督の新作『ハウルの動く城』の主人公の声をキム・拓哉が当てるという件に関しての九十九式公式見解。

鈴木敏夫プロデューサー「日本を代表する現代の美青年と言えば木村拓哉さんでしょう」

テレビはほとんど見ないという宮崎監督「アフレコ収録で木村と会うのを楽しみにしている」

 木村「宮崎駿監督の作品に初めて参加させていただくことになり、大変光栄に思います。僕自身、早く完成した『ハウル−』を見たいなと思ってます。楽しみにしています」

広告

 ということで、また鈴木おまえかこのヤロウ! という感じなんですが、三者三様、みんな大きく間違っています。

 まず鈴木プロデューサーの間違いなんですが、確かにキム拓哉は、ぶっちゃけ女性誌の『抱かれたい』ランキングを独走するメイビー日本を代表する美青年です。しかし、「美青年だから美青年の役の声に使う」というのは短絡的すぎやしませんか。はっきり言うと、キム拓哉が美青年であっても、美声ではありません。聴いた人の頭に「キムの声→キムは美青年→美青年の声」という補正効果が働くだけです。ぶっちゃけ、声は普通です。

 次に宮さんの勘違いですが、「テレビはほとんど見ない」せいで、キムがどんな演技をするか、キムがどのくらい有名か、に関してあまり情報がないのでしょうか? 映像へのこだわりに比べて、声に無頓着すぎます。

『もけけけ姫』のときに、主題歌で美しいソプラノを響かせた米良某という無名の歌手が、映画のヒット後にTVに出まくって、ギニュー特戦隊のグルドのようなツラをさらしまくるという事件がありました。以降、何度『もけけけ姫』を見ても、あの美しい主題歌で頭に浮かぶのはグルドのツラですよ。あと、森繁や三輪昭宏のイメージも強すぎる。有名人を多用することは作品世界への集中を真っ向から阻害します。(三輪は『ハウル〜』にも出るようですね) アニメにおける声は、キャラクターが喋っているように見えなくてはならないのに。

 最後にキムさまの誤解。光栄に思う前に、作品に敬意を払う気があるなら辞退してくれませんか。

 結論としては、海外版を逆輸入して、それを見るのが一番いいんじゃないかと思います。『もけけけ』と違って、英語になっても違和感なさそうですし。—–


この記事の評価は:

うーん…いまいち…ふつうですかなり良い素晴らしい (まだ評価されていません)
読み込み中...

コメントをどうぞ

コメント
Follow me on Twitter