生首に聞いてみろ
メドゥーサの悲劇をモチーフにした、石膏像をめぐる事件。キーワードはタイトルにもあるとおり“首”。美術関係のうんちくも楽しく、事件の組み立ても非常によく出来ているが、そこまで。まず事件ありきで成り立っているような感じで、謎解きの楽しさ以上のものは感じられなかった。
いや、それがミステリ小説でもっとも重要なポイントなのかもしれない。そう考えると通が選んだ『このミス2005』1位も納得がいく。僕ももっと本気で、パズルを解くように犯人と事件とトリックについて考えながらじっくり読めばもっと面白かったのかもしれない。読み方を誤ったか。
探偵役が“法月輪太郎”なのにはびっくりした。自分 主人公かー! 京極堂より露骨だ。途中で父親が警視役で出てきてコンビを組んだところから、ビジュアルイメージがライト&夜神局長(『DEATH NOTE』)になってしまった。いい加減漫画イメージから離れたいところだ。
デビュー作の『密閉教室』が面白いらしいのでいずれ読んでみようと思う。
★★★☆☆