読書感想文 番外(1) のだめカンタービレ

2005年4月26日 火曜日

のだめカンタービレ

 脅威の音感と究極のムラっ気を誇る不思議ちゃん、野田恵こと“のだめ”と、努力と才能と容姿と自信で学園のカリスマとして君臨する貴公子、千秋真一との交流と成長を描くコメディ。おそらく現在の少女漫画シーンにおける“専門教育マンガ”というジャンルで、『ハチクロ』と双璧を誇る人気漫画。
 ハチクロのフィールドが美術なので、実際に作中で登場人物の美術作品を描写しなければいけないという足かせがあるのに対し、『のだめ』は音楽なので、その点描くのは易しいように見える。サルまんの指摘を待つまでもなく、「マンガから音楽は聞こえない」のだ。しかしそれが逆に、人物の表情や集中線などの効果で場面ごとの説得力を演出しなければならない欠点にもなるが、本作品はその辺りがうまいこと処理されていて、時折「聞こえる」気分にさせてくれる。
 まんが技法のことはおいておくとしても、ほのぼのとしたコメディ(アンダンテ・カンタービレ)、シリアスな音楽戦(コン・エスプレシォーネ)、ドタバタのギャグ(アレグロ)、2人の恋の進展(アダージョ)、と色々な表情を素直に楽しめるまんがだ。—–

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