読書感想文(15) マルドゥック・スクランブル(2) 燃焼

2005年4月28日 木曜日

 しまった! ゴールデンウィークが始まってしまった!
 いや別にしまったも何もないんだけど、というか僕のGWは3月の時点で既に始まっていて、しかもいつまで続くともしれない長いお休みなんだけど……。
 読書目標が、全くといっていいほどはかどっていない。会社がなくなったら、さぞ読書も進むだろうと思ったら、逆に5分の1以下のペースに低下している。何でかと思ったら、僕の主な読書時間は通勤電車の中だったのだ。これならば、1日2時間弱の読書時間が確保されるという仕組みだった。
 これは何とかしないと、「1年で99冊」という最終目標が達成できない。単純に計算しても、1ヶ月8冊、1週間に2冊以上のペースを維持しないと達成できない目標だったのだ。どうしよう。何かペナルティとか罰ゲームでも設定しようか……。

マルドゥック・スクランブル(2) 燃焼 冲方 丁

レビュアー: 宮本・ザ・ニンジャ
 全てを失った少女が、ドクターに助けられ、改造した身体をもって復讐と事件の解決に挑むサイバーパンクサスペンス小説の2冊目。
 1作目では銃弾が何千発も飛び交うハードなガンアクションがクライマックスに配置されていたが、今回は打って変わって直接戦闘の描写はほとんど出てこない。代わりに主人公は電子の海をハッキングし、カジノでギャンブル勝負に挑む。このカジノ描写が実に凝っていて、カイジばりの緊張感、とまではいかないが、ギャンブル小説としての楽しみ方もまた可能なのではないだろうか。SFなのに、『2004年版このミス』にランクインされた筆力は伊達ではない。
 展開も急変するが、今までは「自分は何者なのか」「なぜ自分がこんな目に」という、ひたすら受け身の姿勢で戦ってきた主人公が、自分の戦う理由、存在証明を見い出していく、物語の転機となる巻でもある。

★★★☆☆—–

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