仮面ライダー響鬼 劇場版

2005年9月5日 月曜日

 そして響鬼。劇場版オリジナルのライダー(鬼)が5人も出てきて、しかも時代劇という、こちらはまさに劇場版らしい豪華な内容。物語の現代から始まる。響鬼が強力な魔化魍に打ち倒され、入院してしまう。魔化魍の情報を調べるために古文書にあたった明日夢は、そこに自分と同じ名前の少年を見つける。現代の明日夢と、500年前の明日夢の体験が、並行して語られる。はたして500年前の明日夢は、ひとみを助けることができるのか。現代の響鬼は、魔化魍を倒すことができるのだろうか。

 マジレンジャーが完全子供向けなら、響鬼は大きいお友達にもどうぞ、というTV版を踏襲した流れ。「平成ライダーは子供には難しい」という声もあるし、この響鬼劇場版も多分にもれずそうした批判を受けているようだけど、それはそれでいいと思う。どうせ小さい子は「ヒーローが戦ってかっこいい」ぐらいの理解度でしか見ないし、そうでないならちょっと考えるようになっていいんんじゃないか。
 しかしこの「パラレルワールド」という設定は、子供の理解の範疇を完全に超えていたようで、現実と物語を行き来するたびに「なんでケガなおったの?」「なんで変なカッコしてるの?」と言った疑問の声がそこかしこから聞こえてくる。っていうか子供うるせー。ちょっと短かったような気がするけど、子供がじっとしてるのはこの2時間くらいで限界なのだろう。

 まあもともと子供向けの映画のはずなわけで、そこに大人一人で行くほうが悪いんですが、客層をつぶさに見てみると、小さい親子連れ以外にも、特撮マニアっぽい男性客はちらほら見受けられた。僕の隣に座った男は、一人でずーーっとガンダムSEEDのノベライズを穴のあくほど熟読していた。と思ったら、「○○ちゃん、トイレはいいの?」「うるさいなぁ、大丈夫だよママ」 大きい親子連れだった。俺と同年代に見えたが……。

 ちなみにもとのTVシリーズもそうなんだけど、劇中には「ライダー」という単語、表現は一度も出てこず、「鬼」で統一されている。それでも一応バイクにまたがってはいたのが、時代劇なので乗り物が馬になって、ますますライダーから遠ざかって素敵だ。
『響鬼』の鬼たちは“音撃”という、楽器で敵を倒す設定になっている。主人公たちが太鼓、トランペット、エレキギターなどを武器として戦うのが楽しいのだが、劇場版の鬼たちの変身は全員音叉だったし、その音叉を剣にしたりして戦っていた。しかし三節棍をトライアングルにしたり、ドラで敵を倒したりと、”音撃”らしい工夫も見受けられた。でもこの時代にトランペットやギターはないだろう、とちょっと思った。

あと、準主人公のオリジナル鬼、“歌舞鬼”を演じている俳優、どっかで見たどっかで見たと思っていたら、中澤裕子主演の昼ドラマ『 ほーむめーかー(2004年)』に出てきた、イケメン管理人だった。そこでの役柄は、ハーブティーとガーデニングが趣味のナヨっとしたフェミニンな役だったから、ギャップで分からなかった。この映画では、ノースリーブでワイルドで何を考えているのか良く分からない感じ、平たく言うと『池袋ウェストゲートパーク』のキング(窪塚洋介)だった。

劇場版 仮面ライダー響鬼 キャスト
ほーむめーかー キャスト

それから、あっちこと安部あさみが悪役で出てたんだけど、変身する前から本当に素で悪い顔をしててすげぇなぁと思った。あとそのチョイ役っぷりにも。わざわざ記者会見なんてしたのにこんな役か!っていう。あきら役の秋山奈々の出番が本当ぉぉに少なかったのは残念でなりません。ガメラで怪獣に食われる仲間由紀恵並の出番だった。—–

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