男性は自分の赤ちゃんを感知する

2005年9月15日 木曜日

 カナダの心理学者リサ・デヴリンが2002年に行なった実験によると、男性は自分と似た容姿の赤ちゃんを気に入るという結果が出たらしい。 *1

 実験のやり方はこうだ。
 まず、赤ちゃんの写真を数十点集め、その中に被験者となる男性本人の顔の一部をデジタルコラージュした写真を混ぜておく。そして被験者に「どの赤ちゃんがかわいいか」を選ばせる。

 すると、驚いたことに、男性のうち84%が、自分の顔がこっそり混ぜてある顔を選んだというのだ。リサ博士はこう分析する。男性は、自分の子供かどうかを本質的には知ることが出来ない。だから、自分の子孫であることを感知する能力が発達したのだろう、と。
 女性にはこの能力(?)は備わっていないそうだ。女性は子供が自分から生まれるので、疑いようもなく自分の子供であることが分かるから、こうした能力が不要だったのだ。

 帰納と演繹の違いをご存知だろうか。分析的思考は、必ずこの2つに行き着く。多くのケースを集めて、比較し、取捨選択して、共通する本質を求めるのが帰納法。スタートラインである命題が呈示され、その法則にしたがって順番に考えていくのが演繹法だ。

 やや強引だがこの実験ケースに当てはめると、男性が自分の赤ちゃんを知るのは帰納、女性が知るのが演繹である。悲しいかな、帰納法はどこまで突き詰めても100%にならないのだった。

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コメント / トラックバック 2 件

  1. 未来 Says:

    産まれたての赤ちゃんはお母さんよりお父さんの顔に似てるなーってことが多いですよ。お父さんに父性を感じてもらおうと赤ちゃんも頑張ってるんだなぁ、と思いました。

  2. 宮本 Says:

    ああ、なるほどなぁ。生命の神秘だ…。父親は我が子の容姿を感じ取り、子供は父親に似せる。
    分娩室での悲劇こういう悲劇にならないように…。

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