宮台真司「見込み違いの夢だった」

2005年11月5日 土曜日

 宮台真司が!

10月31日の朝日新聞朝刊で、「社会学界のハッスルあちち」こと宮台真司が過去の自分の言説を撤回していた。

「家族の空洞化を埋め合わせる代替物の模索は、成果を生んでいない。僕は以前、匿名ネットワークやストリートが家族に代わって感情的な安全を提供してくれると思っていたが、それは見込み違いの夢だった」(インサイターより引用)

 家族の空洞化を埋め合わせるものは、家族の復権しかないような気がする。そして、核家族化と個人主義とが進行し、家族とともに地方共同体が解体されているからこそ、それは難しい。

 宮台真司は夢を見すぎというか、理想主義的すぎた。彼がフィールドワークの対象とした、「まったり」とか言ってストリートで終わりなき日常を援交して過ごした(簡単に言えば立ちんぼとかビッチとか)平成の女子高生達は、今頃どうしているのだろう。年齢的には家庭を築こうとしている頃ではないか。考えるだに恐ろしい。

 アメリカでも80年代に超個人主義と家族の解体とが極端に進行した結果、社会が不安定化した。90年代はその反省から、家族の重要性、復権がうたわれ、やはりアメリカンパパは休日はバーベキューをして、夏休みには息子を4WDに乗せてトレッキングでフィッシング、というところに落ち着いた。

 日本は大体アメリカの状況を10年遅れでトレースしているので、90年代には超個人主義、そして2000年代には家族の復権が社会的課題になるのではないかと思っている。—–

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