キングコング

2006年2月19日 日曜日

キングコング』を見た。頭空っぽで夢つめこめる映画だった。監督は『指輪物語』のピーター・ジャクソンなんだけど、なんでもこの人が映画監督を志すきっかけとなったのがオリジナルの『キングコング』だった、という予備知識だけでも、期待させてくれる。才能のある人の本気のオマージュは、いつだって良いものだ。(作品自体が名作になるにせよ凡作に終わるにせよ)

 とにかく圧倒的なコングの存在感。これに尽きる。これを可能にしたのは、最先端のCG技術も模型技術もあるだろうけど、やはり監督の思い入れだったんじゃないだろうか。恐竜に襲われる美女を助けに来るところとか、恐竜と戦うところ、あと恐竜のアゴを裂いて殺すところとか、最高だった。

 美女の相手役であるエイドリアン・ブロディ(戦場のピアニストの人)の影が恐ろしく薄くて、存在意義すら疑わしくなってしまっているんだけど、考えてみればあんなゴッツイのと主演男優の座を争わなきゃいけないんだから、影も薄くなろうというもの。無駄に脱いで肉体を誇示するも、最後まで何のためにいるのか分からないままだった。

 キングコングが、美女を手にエンパイア・ステートビルに登る、映画史上五指に入る有名なシーン。最後の会話は、あのシーンに新しい意味と解釈を与えてくれる。おそらく監督自身が何十年前からずっと考え続けた問題だったのだろう。

 それにしてもコングの悲恋、最後は哀しい。見終わって、自分は人間で良かったなぁとつくづく思った。人間同士の恋愛なら、どんな相手だろうとあそこまでの障害はない。
 あと、髑髏島で出てくる巨大カマドウマ(?)や巨大サソリはマジで怖いので、節足動物嫌いは覚悟して見るべきだと思う。

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