「ブログを育てる」ではなく「ブログに育てられる」視点が必要
この間、TBS『英才教育TV』という育児番組を見ていたらば、教育評論家が育児方針についてクイズを出すコーナーをやっていまして。
Q.子供がテストで100点を取ったらご褒美をあげた方がいい?
答えA.あげたほうがいい
答えB.あげないほうがいい
これ、皆さんはどちらが正解だと思いますか?
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答えはB。あげないほうがいい、というのが正解でした。
なぜかというと、ご褒美をあげることによって、学ぶ楽しみ、向上心が歪められてしまうから。
そもそも「100点を取る」という達成感(これも学ぶ楽しみとはちょっとずれますが)、新しい事を知る喜び、を目的として勉強するべきところを、「ご褒美がもらえるから」という風に目的が置き換わってしまうと、続かなくなるってことなんでしょうね。
親はずっとご褒美を出し続けなくてはいけないし、報酬はどんどんインフレ化していく。
ブログ運営についての話題をいくつか読んでいて、ふとこの話を思い出したのです。
傷つき、疲れ果てる人気ブログ志向ブロガーたち
■誰もがブログ修羅道を行けるわけではない
もちろん、より多くのアクセス数を稼ぐために修行を重ねる という道もある。『3月のライオン』7巻を座右に置き「信じて、他のどのライバルよりも1時間長く毎日 努力を続ければ、ある程度迄の夢は、かなりの確率で叶う」と叫び続けるブロガーはカッコイイ。
しかし、何らかの目的を達成する手段としてより多くの人に自分のブログ記事を読ませたい、アクセス数を増やしたい、ましてやそれを目的化して日々あくせくすることだけがブログのあり方なのだろうか。何か別の道もあってよいと思う。
ブログ文化再興のためには、”念仏”的なものが必要 – そっと、はてなブログ”
はてブで取り上げられる方法を書いたブログはその多くが閉鎖していることに気がついた
はてブで取り上げられる。私の目標でもあります。
しかし、その方法論を取り上げたブログのうち、現在その形跡を見れるところの半分ほどはすでに閉鎖されていることに気が付きました。
はてブで取り上げられる方法を書いたブログはその多くが閉鎖していることに気がついた – 永遠無窮の創作庫”
はてなブックマークを稼ぐ方法の呪い
自分の書いた記事がはてなブックマークでブックマークされることは確かに嬉しいのですが、その数を稼ぐ事が記事を書く理由、とかなっちゃうとたぶんはてブの呪いにかかっています。閉鎖されたブログはこの呪いにかか・・・いや、ないですけどw
はてなブックマークを稼ぐ方法の呪い – 北の大地から送る物欲日記”
PV稼ぎが目的化してしまうとツラい
思うに、この「より多くのアクセス(PV)を集める」「はてブを稼ぐ」というのも、冒頭の子育ての話と似たところがあって、「記事を書く」という行為ではなく、結果や副産物としてのアクセス稼ぎが目標になってしまっている状態といえるでしょう。
それはそれで得るものも大きいし、僕も別の場所でそういうブログに挑戦しようとは思ってますけど、それはずっと続けられるものではないんじゃなかろうかと。
はてブを集めることだけが目的になってしまったら、「人気の記事だけをまとめたリスト記事」のようなゴミ記事を量産するようになって、それでアクセスを集めて…。それで何が楽しいの、という状態になってしまう。
これからの当ブログの方向性
これまでは、「記事を書いてブログを育てていこう」という、暗黙のうちに人気ブログを目指すような方向性が是とされてきたわけで、僕もどこかでそうした価値観にとらわれていたところもありました。
しかし振り返ってみると、こうして10年以上もブログを書いてきて得たものは、PVだったり人気ブログとしての名声だったりではなくて、自分で過去の日常や考え方を知ることができる過去ログの重みだったり、書くことによって自分の考えを整理できることだったり、「書く」という総合的な能力の向上だったりするわけです。
自分ではブログを育てているつもりでいて、実はブログに育てられていたのかもしれない、そんな気がします。
「ブログに育てられる」という視点を持つことができると、ブログが燃え尽きることもなく長続きしやすく、あとから回りまわって自分のためにもなるんじゃないでしょうか。
2012年4月13日 at 02:21
普通に生活をしながら一定のクオリティの文章をWebに上げるというのは並大抵のことじゃない。アクセス数を気にしてしまうと却ってサイトの寿命を縮めてしまいますよね。