エアギター日記 ファイナル(後編)

2006年12月27日 水曜日

試合開始

 この大会のルールでは、審査員ではなく、観客の投票によって採点がなされる。つまり素人のお客さんにウケるような、盛り上がるエアーが求められるのだ。フィギュアスケートのような技術採点からは遠ざかってしまうが、宴会芸として発展したエアギターの歴史を考えると、これはこれで正しい姿なのかもしれない。しかし、これは悩ましいところだった。日本人の審査員と、フィンランド大会での外人審査員と、日本人の客席とでは、ウケるポイントも見せるべきパフォーマンスも変わってくる。しかも、この日はくじ運があまり良くなく、2番目の出番になってしまった。最初の方は、当然オーディエンスの数が少ない。

 最初の出番は、「ダイアモンドパワー」と名乗る、絵に描いたようなA系だった。どこかのアイドルの曲でなぜかエアギターっぽい動きを超ハイテンションで行ない、なぜか「仮面ライダーの変身ポーズをやります!」と言って壇上で変身したりして、客席をさざ波のように引かせて帰ってきた。…俺は限界だと思った。

 客席の温度としてはかなり厳しいものがあるが、ポジティブに考えれば、落差によって僕のパフォーマンスを客席に印象付けられるかもしれない。アイスを食べた後のお茶は本当に熱い。小学校のプールから上がった後のバスタオルのように、客席の氷を僕のプレーで溶かすのだ。ジミヘンみたいにギターを燃やすようなまねはしない。今日の俺は、既に炎に包まれている。

 この日は、名前との整合性と、世界大会でのウケを見据えて、上下を本物の忍び装束で決めていった。舞台袖から側転で中央に飛び出すと、客席から歓声が上がった。
「ニンジャー!」「ザックー!」
 まさか、半閉鎖サイトでのあんな直前になってからの告知で来てくれた九十九式ッズがいたのか? そう思うと嬉しくなった。後に、これは僕の思い過ごしで、この女性たちはたまたま会場に来ていたザック・ワイルドファンであることが判明するのだが、これによって多少緊張がほぐれた。

 背中のニンジャソード(プラスチックにアルミ箔を塗ったもの)を逆手に抜き、柄の部分をマイクに見立てた。
「All right…This is a song caled miracleman!」
これぞ今回の隠しトリック、「エアMC」だった。すかさずニンジャソードを放り捨て、イントロのリフを叩きつける。

「ジャガジャガジャー、ジャジャジャ ジャガジャガジャジャージャー!」…フッフッハッハッハッハッハー!
 イントロは心持ち丁寧に引き、ピッキングハーモニクスの部分では顔と体でキメることを意識した。Aメロではザックになりきった気分で仁王立ちで客席を右から左へと睥睨し、Bメロのチョーキングは足と腰を使って弾く。いい流れだ。

 サビはギターのリフとドラムのキメが違うので頭の振り方に気を使いながらエアコーラスで客席を煽った。いつも通りにこなせている。

 この後、ハードロック史上に残る名ギターソロパートがやってくるのだ。すかさず前に飛び出し、怒涛のエアペンタトニックスケールから、ダイナミクスの極端に大きなエアビブラート、そして一音ずつあがっていくエアピッキングハーモニクスがが恐竜の咆哮のように天に昇っていくとき……。ここだ!

 僕はギターの残響が残る中、「miracle man…」のSEボイスを合図に、エアギターを大きく背中で一回転させ、まっすぐ上空に放り投げた。これが難度Cの大技、エアギター・イン・ザ・エアーだ。しかしこれだけではまだ終わらない。着地点を一瞬ではかり、すかさず180度後ろを向き、思い切ってバク転をした。着地のリバウンドで短いジャンプをし、空中でエアギターをキャッチすると、着地がちょうどギターリフの入りと重なった。キマった。エアギター・イン・ザ・スカイ・バックフリップ。完璧だ。このギターソロが終わってリフが入り、すぐに2番が始まるのだが、今回はここですっぱり曲を切った。一瞬客席が静寂に包まれ、のちに歓声が上がった。

「今日の出来は何点ですか?」
 司会の二人に今回の手ごたえを聞かれた僕は、こう答えた。

「九十九点です!」

最新決戦

 3番目以降は、本職芸人たちが続々と登場してきた。パフォーマンスの構成、MCとの受け答えなど全てそつなく、さすがにステージ馴れしている人間は違うな、と思わされた。
 特に構成に関しては、この1年でシーンは大きく変化していた。2曲、3曲とつなぎ合わせるものもおり、曲もみんなフルコーラス、あるいは編集によってそれ以上の尺を取っており、パントマイム大道芸のようになっている演技もあった。

 そんな芸人や半芸人の中にあって、お互い素人であり、
 ・インターネット出身 (2ちゃん⇔テキストサイト)
 ・バンドくずれ (ギター⇔ドラム)
 ・正統派スタイル (技巧派⇔競技系)

 という、ある種の似通いつつ相反するバックボーンを持つきんたま選手がどのようなプレイをするのか、非常に興味があった。何せ僕は彼のプレイ自体を見るのは初めてである。ヘタなもん見せられたら勝ち誇ってやろう。

 曲はEXTREMEの『Cupid’s Dead』だった。グルーヴィーかつトリッキーなリフが特徴のこの曲、イントロが始まるとすぐに僕は目を奪われた。これは相当、やる。本人が実際にギターが弾けるということを差っぴいても、技巧派を自認するに相応しいプレイスタイルだった。ベースはヌーノ本人の弾きまねではあるが、そこにうまく過剰さや思いいれ、自己陶酔が乗っている。これは…ロックやな!

 果ては「エア・ラップ」まで飛び出した。これは正直言ってそれほど凄いトリックには思えないが、このために歌詞を暗記するという前準備が凄い。これは紛れもなくメタル的態度だ。スリーコードで弾けるパンクと違って、技巧的なプレイが求められるメタルには、事前の練習や、キメ部分の入念な打ち合わせ、ときには衣装や小道具の作成が求められる。僕は彼のエアプレイに、そうした正統派HR/HMのエアネスを見たのだった。僕は心の中で完全なる敗北を悟った。

 しかし、僕の胸に惨めさや悔しさは全くなかった。そこには、ただただ熱い空気だけがあった。僕は叫んだ。「我が心、すでに空(くう)なり!」

 僕はステージをおりたきんたま選手のもとに足早に歩み寄った。彼は先ほどまでのステージ上での熱量を物語る汗をぬぐいもせず、笑顔で握手をしてくれた。
「宮本君、この間はごめんネ」
「そんな…僕の方こそすみません」
僕らは肩を抱き合い、健闘を称えあった。この握手は友情のシェークハンド。もはや形だけのエア握手ではなかった。

戦いを終えて

 結局今回は結果を出せず、僕は選外だった。上位はモノマネ芸人とイロモノが独占していた。確かに「インパクト」「笑い」で見れば、彼らの優勝に疑いの余地はない。普通の人は、エアトリルやエアビブラートの出来など気にしていないのだ。8分間も曲をつないでモノマネとパフォーマンスの限りを尽くす本職芸人に、「ギターを弾くふりがうまい」だけの素人がどうやって立ち向かうか。最初期の成功体験のみを手に、シーンの最新動向を知らずに、旧態依然としたテクニックで立ち向かった僕は、まるで三十八式歩兵銃だけでソ連の戦車に立ち向かった帝国陸軍のようだった。

 しかし、終演後に「一番良かったよ!」「普段は江戸村で働いてるんですか」と声をかけてくれるオーディエンスもいたし、総決算として出せるものは出し尽くしたので悔いはなかった。もし最新事情を知っていたからといって、僕が面白さを追求したコント的なプレイをする気になったとは思えない。

 こんなことを言ってもあまり理解されないかもしれないが、僕は自分のエアギターを滅茶苦茶カッコ良いと思ってやっている。それもカッコ悪さのカッコ良さではなく、純粋なカッコ良さを追求してプレイしているのだ。その結果として、それが傍目に滑稽なものに映って笑いにつながるのは別に構わない。単純に考えて、いい大人が何も持たずにダバダバ動いてカッコつけてる図っておかしいもんね。しかし、最初からヘンな動きやとりあえず脱いで笑いをとろうとする態度はどうなんだ、と思う。エアギター関係ないじゃん。お前ら本当にロックが好きなのか?

きんたま選手も、自身のブログで以前こんな風に語っていた。

本当にこんなもんがこの程度で浸透していって面白いブームになるのでしょうか。ただ単に「ロックの人ってバカだよね」的な誇張表現でキレた感じでギターを弾く真似が流行って、「あーエアギター!ギャハハハハ」みたいに笑われて、5年後くらいに振り返ったら頭が痛くなるモノで終わりそうな気がします。

ロックの人は確かにバカですが、ロックが好きなバカなのです。「バカ」の意味を取り違えて、「バカになってロックする」のではなく「ロックをバカにする」姿勢でエアギターやる連中が増えたって何の意味もない気がします。金になるんだったら何でもいいのは知ってますが。
きんたま空間

 実際、一昨年と昨年は、サイトを見た複数のテレビ局や番組製作会社の方から、出演のオファーがあった。しかしそのどれもが、最初から人を笑いものとして扱うことを前提としている企画だったため、お断りさせていただいた。僕はエアギターでバカだと思われてもいいが、バカにされるためにエアギターをやっていた訳ではない。

 だいたい、そんなことで日本のエアギターが世界に通用するものか、と僕は深刻な問題意識を持っていた。
…が、表彰式の壇上で僕は驚くべき事実に気付く。

 この大会は、フィンランドの世界選手権とは何の関係もなかった!

 世界大会出場のための日本予選は別のところで行なわれていて、これはそちらとは全く何の関係もない、サブカルイベント企画だったのだ…! 愕然としているうちに、今年は日本人が世界選手権で初優勝を遂げてしまった。じゃあもういいや…。

 これからは、現役を引退して解説者かトレーナーの道を歩もうと思います。

エアギター日記 ファイナル(前編)

2006年12月26日 火曜日

プロローグ

 2006年8月9日午後8時45分。その瞬間、僕はこの手で確かにエアギブソン・レスポールの重みを感じた。ありがとうランディ、ありがとうダレル。これで僕は普通のニンジャに戻ろう。

 話は約2週間前にさかのぼる。普段あまりチェックしないメールアドレスに、エアギター決勝大会への出場依頼が届いているのを見つけた。かつての予選大会の上位入賞者に対し、決勝大会への出場を求めるそのメールは、5月から何通も届いていた。(すみません)それはあたかも、キン肉スグルによるタッグマッチの誘いのような、切実なメッセージだった。

 そう言えば僕はエアギタリストだった! 思わず走馬灯のように、昨年までのエアギター活動が頭をよぎった。僕は何でも自分で体験してみないと気がすまない性質ではあるが、それなりに体験するとそれで満足して追及しなくなってしまうフシがある。エアギターも、昨年の大会で予選三位になった頃をピークとして、いつしか練習もしなくなり、自慢のエアギターは部屋の片隅でホコリをかぶるばかりとなっていた。

 今でもやれるのか? 僕は…。ためらいはあったが、押入れから、フィンランドのエアギター大会オフィシャルTシャツと会長からの感謝状(日本でのキミのエアギター活動に感謝する)を引っ張り出して眺めていると、世界への憧れと、まだ見ぬ強豪との戦いに、ふつふつと闘志が湧き上がってくるのを感じた。

「やってみるか。もう一度……!」

 決勝大会まで、あと1週間だった。

 それからと言うもの、僕は再びエアギターの鬼と化した。最初はパワーリストをつけてのストロークから徐々に重くしていき、右手は6kgのダンベルを使ってピッキングができる様になるまで鍛えぬき、左手はスチール缶を3秒で握りつぶせるまで握りこみを続けた。会社の行き帰りの電車の中でも、常にエアギタリングを続けた。時と場所を選ばないのが、この楽器のいいところだ。会議中でも寝ているときも、僕の右手はエアピッキングを刻み続けた。(もちろんエア彼女とのベッドの中でも、だ。)

選曲

 練習と同じくらい大事なのが、当日の選曲と演出だ。日本の審査員と、オーディエンス、そして海外の審査員にもアピールできる選曲を目指して、眠れぬ夜が続いた。
『仮面ライダー響鬼』の初代OPインスト曲の、轟鬼ギターバージョンでオリエンタルに渋く決める、VFカゲの曲を流しながらエアー殺陣を盛り込んでいく、KAT-TUNでエアーラップ……。などと色々とパフォーマティブな選曲を考えたが、最後に行きついたのは、やはりこの曲だった。

 オジー・オズボーンの『ミラクルマン』。

 思い起こせば、僕のエアギターキャリアはこの曲とともに始まり、大事な局面ではいつもこの曲に助けられた。この曲を弾いているとき、僕はいつも奇跡の男になれた。大道芸的パフォーマンス色の強いこの大会、このあまりに正統派のハードロック的な選曲は弱いかもしれない。だが、それでもいい。エアギターキャリアの締めくくりとして、これ以上に相応しい曲は思いつかなかった。自己満足の世界だが、それでいい。エアギターというのは、基本的に自己陶酔と自己満足の世界である。逆に言うと、どれだけ自己陶酔に浸れるかが演技自体に影響する、芸術系競技種目なのだ。

 曲が決まったところで早速運営事務所に問い合わせ、曲の時間制限を聞いてみた。エアギターの世界統一ルールでは、大会のスムーズな運営と公平な試合を期するために、一人の持ち時間が1分以内と決められている。選曲と同様、この1分以内で盛り上がれるようにする編集も勝負の明暗を分ける。
「曲が決まったんですけど、持ち時間何分ですか。」
「え? はぁ……まあご自由にというか。」
 どうも要領を得ない答えが返ってきた。この人、ちゃんとルール知ってるのか?
「自由にって…。他の出場者はどうしてるんですか」
「皆さんかなり自由に色々つないでらっしゃるんで、はい。」
 全く意味が分からないまま電話は終わった。とりあえず僕は曲を1分半にカッチリと編集して持っていくことにした。

宿命の対決

 また、今大会にはもう一つ、僕が出なくてはならない理由があった。亀田vsランダエタ以上の宿命の対決、因縁の相手が出場しているのだ。第一次予選大会で僕の前に敗れ去ったきんたま選手だ。大会の公式サイトを見ると、当時無名だった彼は、その後研鑽を積み、毎回予選大会に出場し続け、ついに第三次予選で優勝の栄冠を手にしている。

 また、第一次大会では僕は彼の出場時間に間に合わず、最後に行なわれた宴会芸的な箸にも棒にもかからない粗末なパフォーマンスしか見ていなかった。しかし、彼も実は競技志向、正統派プレイのエアギタリストというではないか。面白い。第三次大会優勝の腕前とやらを見せてもらおう。どちらが競技系エアギタリストの頂点か、正々堂々決着をつけてやる。

 闘志は充分だった。

選手入場!

 いよいよ大会当日がやってきた。会場のロフトプラスワンは、平日の夜にもかかわらず、相当の熱気だった。僕が完全にエアギターから遠ざかっていたこの1年の間に、ブームが育っていたというのは本当だったのだろう。着実に1年前とは違う熱い空気が漂っていた。

「全選手入場ッ!!」

バーリ・トゥード(なんでもあり)ならこいつが怖い!!
生粋のアニメ&アイドルオタ介護師 ダイアモンドパワーだ!!!

競技系エアギターはすでに私が完成している!!
九十九式、宮本“ザ・ニンジャ”勇次郎だァ――――!!!

アニメの世界から炎のマッスルマンが登場だ!! キン肉マンの物マネ芸人 しんちゃんず!!!

身内の前でならオレはいつでもギターヒーローだ!!
バーテンダー、スパイダー斉藤 白塗りメイクで登場だ!!!

成り上がりたいからここまできたッ キャリア一切不明!!!!
長渕のモノマネ芸人 春田和幸だ!!!

正統派エアギターはこの男が完成させた!!
本大会の良心!! きんたまだ!!!

エアー対策は完璧だ!! エントリーNo.7 進藤涼一!!!!

全米プロゴルフ選手権は3回制覇だがエアギター優勝もオレのものだ!!
本職モノマネ&エアギター芸人 ふじきみつぐだ!!!

自分を試しにロフトプラスワンへきたッ!!
アマチュア自虐女芸人(?) 岡千晴!!!

超二流芸人の超B級のパフォーマンスだ!! 生で拝んでオドロキやがれッ
性別不明のキワモノ芸人!! ゴー☆ジャス!!!

(リザーブ選手)
仕事はどーしたッ ニートの炎 しももとあきらだ!!!

オレはエアギター最強ではない脱ぎ芸で最強なのだ!!
御存知変態素人芸人 おがりゅう!!!

 競技場の控え室に入ってから気付いた。こいつら、ほとんどが芸人じゃん…。
 控え室での会話は、どこそこのお笑いライブに出てどーした、事務所のギャラがどうこう、と言った話題が主だった。「桜塚やっくん」という人名を僕が初めて知ったのもこの場だった(遅い)。

火花

 そんな中、一人の人のよさそうな30絡みの男がいた。男はなぜか妻を連れてきていたが、一心不乱にアイポッドで曲を聴き続けていた。歌詞カードを見ながら、リズムを取りつつ口で小さくシャドウイングをしている。これはただものではない。
僕もアイポッドを取り出し、談笑する他選手達を尻目に練習を始めた。今回の構成は、途中にアクロバットを挟んでいるので、タイミングの取り方が難しい。

 そのまま無言で練習していると、他の出演者達との会話によって、その男こそがきんたまであったことが判明した。こいつが…!
「宮本さん、リハどうぞ」
 きんたまの眉がぴくりと動いた。向こうも気付いたようだ。しかし、お互い目は合わせない。向こうも分かっている。これはもはや遊びではなかった。全日本代表の座を賭け、いや、競技者としてのプライドと、己の全存在を賭けた、男の戦いなのだ。負けられない。

全国エアバンドバトル
YouTube – Ozzy Osbourne- Miracle Man (LIVE 1989)

決勝戦

2006年8月7日 月曜日

唐突ですが、エアギター大会の決勝戦に出場します。
[airgt]

エアギターDJパフォーマンス @HOT21~YEP~

2005年12月24日 土曜日

(あらすじ)変身ヒーロー・エアギター・ザ・ニンジャであるところの宮本は、テキストサイト系クラブイベント『HOT21』に出演してきたのだった!(あらすじ終わり)

 仕事の目処が立たなくて、返答を伸ばしていたら朝の4時というおじいちゃんの散歩時間に組み入れられてしまい、頭を抱えた。しかし後から考えてみれば、むしろ早い時間帯のほうがノリ的には苦戦を強いられたかもしれない。どちらともいえない。

プレイ内容

 今回は、イントロの演出に『仮面ライダー響鬼』の轟鬼の変身シーンSEを使い、ギターバージョンの前期OP曲を使った。和風テイストのギターインスト曲だ。ちなみに冒頭のSEでは、ちゃんと変身ポーズを取った。(地面にギターを刺す、ブレスをジャラーンと鳴らし、額に鬼の刻印、手を突き上げて落雷、雷を払って変身完了、ギターを構える)
これは、テキストサイト管理人の宮本から、ジ・エアギター・ザ・ニンジャに変身するという意味を込めた演出である! (誰も聞いてない)

 前の時間帯は「綱引き」という意味不明なレクレーションタイムだったため、意外と起きているギャラリーが多い。が、全力で綱引き3回戦をやったあとなので、ノリが重い。

 今回僕は、普段愛用しているエアギターと、エアピック、エア音錠、エアマイクスタンド、エアアンプ、とフルセットで用意して行ったのだが、オーディエンスだけはエアではどうにもならない。エアギターは、オーディエンスの盛り上がりや歓声を合わせてこそ、真に成立する芸である。落語家を育てるのもエアギタリストを育てるのもお客様なのだ。

 そういう意味では、今回のギグで最前に並んでくれたオーディエンスには本当に感謝している。最高にクレイジーでホットな奴らだったよ。しかし、箱が長方形で、ステージの反対側にはソファーやベッドマットが用意されているため、死屍累々と寝人が出ていたのは残念だった。時間帯を考えると仕方ないが(というか宮本も変身前はそこに寝ていたのだが)。またマンションの地下にあるため、音響がやや小さかったのも難点といえば難点か。(ちゃんと音量を調節しなかったからかも)

セットリスト

   ~OPSE 変身~
2.輝~烈雷~
3.Eat The Rich
4.Welcome To The Jngle
5.Enter Sandman
6.Youth Gone Wild
   ~Air MC~
7.Crazy Train(Randy Rhodes Trib)

 例によってコテコテのHR/HMをセレクト。ロマモーのメタルミックスなどの変化球なども考えたが、客層が読めないので直球に絞った。それまで黙々と仕事をしていた会場の店員が、とたんにイキイキとしだして、隠し機材の「ストロボ照明」を駆使したり、Youth Gone Wildでエアボーカルとして乱入してきたりして面白かった。やはりエアには場の空気を一瞬で変える力がある。

 しかし、今回は本当に消耗した。前回も書いたが、エアギターの基本ルールは持ち時間1~5分程度、瞬発力勝負の表演型競技である。それを30分フルで! 段々とネタが尽きてくるし、体力も尽きてくる。6までは何とかそれなりに持ったが、7の後半では大分オーディエンスの空気が疲れてきていた。
 この辺は、変化球的選曲、顔芸、新トリック、アクロバットなどの使い方をうまいこと工夫すれば乗り切れたかもしれないけど、それでも20分くらいが限界かな、と思った。

 しかしいい勉強になったな。…また一歩、野望(フィンランド)に近づいた!

フルメタルマラソン

2005年12月23日 金曜日

 23日、30時50分。恥ずかしながら、不肖宮本ただいま帰ってまいりました。
 詳細は後日にゆずるとして、とにかく消耗した! 30分まるまるエアギターは流石に長すぎた。演るほうも観るほうも限界オーバーだったな…。
 そもそもエアギターは、持ち時間2分の短距離走型競技である。それを30分…! 地獄のフルメタルマラソンである。鍛えてないと途中で倒れる。—–

『YEP』参戦決定!!

2005年12月22日 木曜日

HOT21 vol.5 12/23 西麻布BULLET'S

YEP~HOT21 Vo.5~
12月23日(祝:金) OPEN 21:30  START 22:00
西麻布 BULLET’S

ジ・エアギター・ザ・宮本・ザ・ニンジャ、参戦決定!!—–

エアギターエキシビション @木端微塵

2005年9月19日 月曜日

木端微塵でエアギター

 9月17日、吉祥寺スターパインズカフェで行なわれたクラブイベント『木端微塵』で、エアギターを決めてきました。普段のような大会や勝負ではないので、あくまで表演という意識で、リラックスして楽しくプレイできました。

はじめてのバンド経験。

 実際は僕はエアバンドのゲスト出演者*1で、メインは『よシド・ヴィシャス』でした。しかしフロントマンのよシド・ヴィシャスという男がまたファッションパンクで、直前まで歌を歌うかエアーでチャレンジするかで迷っていたのでヒヤヒヤしました。
「歌っちゃダメだよエアーなんだから」
「だって間が持たないし…」
「やればできるって!」
「でも声質的にもグレイは僕に合ってると思うし…」

 確かに、音源をカラオケにして、実際に歌を入れれば「間が持つ」ような気にはなります。しかし、それはカラオケでしかありません。バンドがエアリングしているのにボーカルだけ普通に歌ったら、その瞬間にステージ上の全員が単なる道化になってしまいます。
 とはいえ、エアギターはもともと道化です。しかしあくまでも「楽しい滑稽」であるべきで、エアアーティストは常に「悲しい滑稽」に堕さないために、あらゆる努力を惜しんではいけないなのです。

 しかし、最後には彼の心は決まりました。
「宮本、俺はやるぜ!」
 彼がファッションパンクから、リアル・エアー・パンクへと進化を遂げた瞬間でした。その後のバンドの快進撃は言うまでもありません。あっという間にオリコンチャート1位、武道館ソールドアウト、そしてUKインディーズチャートを半年で制覇(快感フレーズ)…とエアー成功に酔っているうちに、僕の出番がやってきました。このコーナーのセットリストは

1.『よシド・ヴィシャス』♪アナーキー・イン・ザ・UK
    よシド・ヴィシャス退場
2.宮本・ザ・ワイルド登場 ♪早弾きソロ~ミラクルマン
    宮本はけて早代わり
3.『よシド・ヴィシャスft宮本』 ♪誘惑(GLAY)

 というものでした。正直、多人数でエアーをやるのは始めてでしたが、とても楽しく、いい経験になりました。先日ロフトプラスワンで行なわれた『エアバンド&エアギター選手権』にも、バンドでの出場はいませんでしたし、この日の観客はかなり珍しいものを目撃したはずです。演っているほうも楽しかった。ターンテーブルや司会机があったのでステージ上は狭かったんですが、そこは想像でカバー。観客の皆様にはあとから「確かにギターが見えた」と言ってもらえましたが、僕にも(エア)アリーナ席が見えていました! GLAYでは会場全体がひとつになって揺れました。

鍛えてますから

 ここ2年ほど、武道などで体を鍛えていた成果も現れ始めた気がします。武道で最重要視されるのは立ち方です。例えば空手では

  1. バランスがとれるように。

  2. 的確に、最大限のスピードで技が使えるように。
  3. 腰の回転が円滑に行えるように。
  4. 力が十分に発揮でき、かつ、コントロールできるように。

立つこととされていますが、エアギターにもこれはそのまま応用されます。

 具体的には、ザック・ワイルドでは騎馬立ち、GLAYでは猫足立ちを応用した立ち方でエアーすることになります。このときに、足腰や体幹がしっかりしていると、安定感のあるプレイができます。また、通常大会ルールでは、エアギターは2分程度と規定されています。しかし、この日はエキシビションということで、1曲まるごと、しかも2曲やりました。長丁場の演技に耐える足腰を手に入れるという点でも、鍛えは役に立ちました。

放熱

 終わった後の熱烈な「アンコール」には、よシドがツバを吐いてパンクに一蹴してきましたが、こんな盛り上がりは想定していなかったため用意していなかったというのが実際のところ。あと体力も限界でした。エアギターは何も持っていないぶんラクそうに見えますが、実際に演奏するときの倍以上のオーバーアクションになるので、体力の消耗度がとても激しいのです。
 体が異様に熱を持っていたので、外に出て、手強い魔化魍と戦った後の轟鬼のように路上に大の字になって放熱しつつ休憩してました。*2 30分くらいして戻ったら、「終わってすぐ戻ってくればヒーローになれたのに!」と言われました。何でも、アンコールの後、吉田コールのあとには、宮本を呼ぶ声も一部にあったとか…。

 でもそれでイイサ。エアギタリストは特撮ヒーローと同じ。嘘も真実もかけひきさえもいらない。ヒーローになれるのは、変身している間、ステージにいる間だけなんだ。

コミュニケーションノットブレイクダウン

2005年9月17日 土曜日

 先方に前回更新を確認いただいたので通常営業に戻します。
 やはり、最もひっかかったのはサイトを一緒くたにして人格攻撃を行なった点だったそうで、前回も書いたけどそれは最もしてはいけないことだった。(そもそも単純に「バカ」とか