ぴゅりあな

2001年12月9日 日曜日

 僕は日曜日の夕方が大嫌いだ。
 朝の世界は希望に満ちて、僕はやる気に溢れていて、よし今日は部屋をかたづけよう。あの本を読破しよう。英単語を覚えよう。クリスマスの飾り付けをしよう。あのテキストを書き上げよう。
 …と決めるのだが、そんなささやかな決心達は、太陽の光が傾くのと共にどんどん色あせて行く。今日も気がついて見れば、「あっ」ちゅう間に休日は過ぎて、深夜なのだ。
 もうダメだ。何も出来ない。犬の散歩行って風呂入って寝るしかないのか…。

 いや…ではせめてあれをやろう。そう、かねてから考えていたアレを。

 皆さんは、日曜のお昼は何をしてますか。
寝てる?それはイケナイ。11時半には起きましょう。そして、テレビを見ましょう。「いいとも増刊号」と「NHKのど自慢」の間の時間帯、その時、テレビ東京で奇跡が起きています!
 ハローモーニング。通称ハロモニ。今や日本列島お昼の顔となったモーニング娘の昼バラエティです。
 東京ローカルのようなので、見られない人には実に申し訳ない。しかし、考えて見ればエヴァンゲリオンもテレ東だったのです。あのブーム時、エヴァは一般人が普通に見ても許される稀有なアニメ作品だった。そして今、ハロモニもエヴァ同様、非オタが見ても楽しめる稀有な番組なのです!今ハロモニ見るのがちょっと「わかってる人」。そのうちクイックジャパンでも特集が組まれるはずです。

 では行きます。「ハロモニ。レビュー!

 この45分番組は主に5つの部分で構成されています。
・新曲スタジオライブ
・対決企画
・ぴょーん星人
・ハロモニ。ニュース
・コント

 どれも凄い内容なんですが今日は「ぴょーん星人」を取り上げます。
 これは、ご存知ミニモニのメンバーが、地球征服をたくらむ悪の宇宙人に扮して、間抜けな作戦会議をするという内容のシュールなミニコント。
 その奇妙なノリは、数年前にカルトな人気のあった早朝番組「ウゴウゴルーガ」に近いものがあります。

予備知識としてのキャラ紹介
やぐち親びん…ぴょーん星人のツッコミ・まとめ役
つじぴょ~ん…くいしんぼうのおとぼけ役
かごぴょ~ん…器用なリアクション役
ミカぴょ~ん…1番つまらない事を言う役

・今日の話
 とうとう地球に偵察に行くかもしれないぴょーん星人。では、地球でやってみたいことは何?
ミカ「私は学校へ行って、地球の子供たちがどんな勉強をしてるか見たいぴょん!」
さすがミカ。自分の役割をよく理解している。本当にどうでもいい事しか言いません。
かご「私は、地球のおねー様方のうわさ話を盗み聞きしたいザーマス…ぴょん」
(やぐち「ウンウン、すごいわるくちいってそうだぴょんねー」)

つじ「つじはですねー、ケーキバイキング、焼肉バイキング、そしておすしの食べ放題など…自分がどこまでできるのかを試すのであります!」

やぐち「それは全然偵察になってないぴょん!自分が楽しみたいだけだぴょん!そういう自分勝手な子には…!」
つじ「またおしおきですかー。」
(やたらと挑戦的な口調)
 ここで言う「おしおき」というのは、シッポをにぎる事である。宇宙人というのは、シッポをにぎられると力が入らなくなるし、月を見れば大猿になる。そういうものだ。

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(おしおき実行。ビリビリビリ…ぎゃー)

 毎週この辺りで、大親分から地球攻略の為の研究資料「地球の学習アイテム」が送られて来る。今週のアイテムはジュリアナ扇子。
 (毎回「ホッピング」だの「アメリカンクラッカー」だの、70’s~80’sのちょっとレトロなアイテムばかり紹介されるのが面白い。)

やぐち親びんの「これは何か?」という質問に答えて曰く…

ミカ「アコーディオン!」
かご「(首の後ろで扇子を開いて)エリマキトカゲ~」
つじ「かまぼこ!いっただっきまーす!」
やぐち「わぁぁぁ食べちゃだめだぴょーん!!」

こうして見てみると「くいしんぼうキャラ」という役によって、辻が「オチ」を毎回まさにオイシクいただいていることに気付く。しかしこの「役どころ」は、実際の性格と同じではないのか?という指摘もある。(ミカとかね…)

ミカ「これでどうやって地球を攻めるぴょん?」
やぐち「これを地球にバラまいたらどうなるぴょん?」
つじ「みんな喜んで振りまくって、風がおきるぴょん!」
かご「そしたらみんなどっかに飛んでっちゃうぴょん~」
やぐち「そのスキに地球をいただいてしまうのだぴょん!名付けて、
 ジュリアナ扇子で風ピューピュー、みなさんさようなら作戦!
全員「それでは、地球征服めざして、えいえい、ぴょ~~ん!!」

 ラストは、ディスコミュージックにのって乱舞するぴょーん星人…。
 なんとなくそれっぽく踊る矢口。ちょっと違うけどどうでもいいミカ。とても楽しそうな加護。そしてなんだかやたらとコミカルな動きのつじ。

 そして番組は終わる。
 毎週このような「お約束フォーマット」にのっとって進行するのだが、こうして文章で紹介してみると、そのあまりのハチャメチャぶりに驚きを禁じえない。
 書いている途中、何度も「ツッコミどころがありすぎて、どこからツッコんでいいものやら」調のツッコミ文体にしてしまいそうになった。
 しかし、それはこの番組の本質を知らない者のする事だ。突っ込むのではなく、受け入れる。この圧倒的なシュールと自暴自棄の嵐を、僕らは口を開けて見守るしかないのだ。「なんだか凄いことになってるなぁ。楽しそうだなぁ。」と。
 そう、楽しそうなのだ。楽しい作品を作るには、まず作り手がそれを楽しんでいないといけない。これはTV番組も音楽もWEBサイトも同じである。

 ちなみに、「ミカぴょ~ん」は、やはり1人だけ違う衣装を着させられているのであった。

(あー、今日の日記楽しかった。僕が。)


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