ドランブイ

2002年5月18日 土曜日

 疲れた体を引きずり、途中何度も倒れたりうずくまったりしながら帰って来たと思えば、ちょっとネットにつないだらオンライン大富豪に誘われて朝になってしまった。

 今日は客が寝ゲロしたのでもー大変でした。30過ぎたいい大人がなぁ。店でゲロ吐くなっつーの。大体、僕が働いている店は2時間飲み放題があったりするような店ではないし、トイレにゲロ袋があったりするわけでもない。

 最後の一組の6人客が、なかなか出なかったのです。とっくに会計も終了し、閉店時間を1時間以上過ぎていて、店のBGMは止まり、照明は明るくなり、掃除機の音さえさせているのに一向に出ていかない。新手の地上げかと思いました。そこでついには寝ゲロですよ。(そこでブチ切れですよ) さらにはお連れ様が寝ゲロしてる横で「ちょっと外の風に当たって戻って来い」とか言ってるお馬鹿様(もうとっくに閉店時間過ぎてます)や、一向構わずに「つまり俺にとって仕事ってのはさぁ…」とありがたい人生訓を話し続けてるお馬鹿様(仕事以前に、色んな意味で人間としてどうか)もいて、ある種の感銘。そう、感銘を受けました。とかく浮世は馬鹿ばかり。

 僕だって悪酔いして吐いた事が無いとは言わない。でもその辺はTPOで、やべー限界だーとなったらしかるべき場所へ退避するし、連れにもある程度気を回したい。
 そう言えば最近ではあまり吐くことも無くなったような。昔はいざ飲む、となれば場の誰よりも速くかつ多く飲む事を身上として、必ず吐いてたもんだけど。(でもトイレでこっそり吐いてから、席に戻って何食わぬ顔で「じゃ、飲もうか!」とか)

「お酒はおとなになってから」
 分別のある飲み方が出来るようになるのもまた、大人になるということなのかなぁ。と僕は、灯りの消えたオンザステージ、無人の店で一人、床を拭きながら思いました。
 でも、その為には若い内に沢山潰れておかなければならない。そうして場数を踏んで ようやく酒との距離感がつかめるようになり、今日の客のようにイイ歳になってから醜態を演じずに済むのだろう。
 そして僕はまだ、多分きっとまだ若い。よし。そうだ。
 そんな言い訳ロジックを考えて、僕は今日もやっぱり酒を飲むのでした。

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