鉄人流日記術

2002年7月14日 日曜日

 昨日は反復練習の功罪を説いたのだが、カムイ伝の4巻にこんなシーンがある。
鉄人流道場で修業を続ける竜之進。道場に入らず、ひたすら薪割りを続けるカムイ。そこで、同門の村上平内と竜之進との会話である。

平内「拙者の二刀流も
おぬしの太刀にはきかぬな。」
竜之進「いや……紙一重で
おぬしの太刀先は私の胸をかすっていた。」
平内「ところで竜之進、この道場の者は
みな工夫努力をしているが
ひとりだけかわったのがいるな。」
竜之進「あの小僧か。」
(武者窓の向こう、一人まきを割るカムイ)
平内「みろ、きょうも まきわりじゃ。」
竜之進「カムイか…。」
平内「そうとうの腕をもっているはずだ。しかし別に道場へもこん…。」
そこへ鉄心が通りかかる。
鉄心「ふたりとも早いのう。」
平内「アッ、先生」

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鉄心「剣法でもなんでもそうじゃが、ただ同じ練習をくりかえして満足しておってはいかん。つまり、独創とでもいうか、独自の剣をつくりだすのにはげむことがたいせつじゃ。」

「それは、ただ剣だけからのみ、学びえるものでもない。わかるかの?」

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平内「きょう
先生の申されたこと、わかるか?」
竜之進「ウム、わからぬこともないが…。」

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 昨日までここにあったはずの文章は何処へ消えたか?また、カムイ伝の一場面をここに抜粋した忍者・宮本の真意とは?
そして、赤目の暗殺を命じられたカムイの行く末は…?
 謎が謎を呼び、階級社会のひずみは一揆となって現れ、新時代へと向かうひとびとの動きはうねりとなってもはや誰にも止める事はできない。だが、この口調はカムイ伝の状況説明(ナレーション)の影響をうけたものであるという事は言うまでもない。


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