Wスタンバイ!

2004年8月16日 月曜日

 とりあえず、無事に帰国しました。ぼくの夏休みは終わった。

 道中書き綴った紀行文はおいおいまとめるとして、とりあえず成田からスーツケースを引きずって駆けつけた神奈川県民ホール、『2004年夏ファーストコンサートツアー ~ Wスタンバイ!ダブルユー&ベリーズ工房!~』の感想を述べようと思います。

 まず、普段のドームクラスではなく、この県民ホールクラスのサイズは席が近すぎてヤバい。僕が普段モーニング娘のコンサートにあまり足を運ばない理由のひとつには、会場が広すぎて前のほうの席が取れないこと、辻ちゃんの出番が相対的に少ないこと、があるのでこの展開は願ったり叶ったり。(のはずが、ベリエとの抱き合わせコンサートなので出番はそうでもない。)

 開始後数曲ベリエが続いたので、「どっちがメインなんだか」と不貞腐れたぼくは軽く“座りタイガー”を決めこむ。このまま最後まで通そうかと思ったが、ふと“この姿をもし辻ちゃんが見たら悲しむのではないか”“ベリオタが報復行為としてωで座りタイガー決めたら、辻ちゃんが悲しむのではないか”“会場外でベリオタに襲撃されるのではないか”といった懸念が浮かんだため、立ちタイガーに移行。

 ベリエって意外と少ないんだなあ、と思って見ていたら、どうやら体調不良を理由に2人が脱落した模様。歌は生歌だったので、不在者のパート欠けが目立った。こういうときに、他のメンバーが不在者のパートまで歌ってカバーできればいいのだが。新人の小学生にそこまで要求するのも酷か。(最初、マイクを客席に向けるパフォーマンスをしてるのかと思って「幼いのにロックやなぁ」と思ってた)

 以前の卒業ハロコンで、キッズが2期タンポポ(2期ポポ)の名曲『乙女パスタに感動』を“勝手に”歌って一部のファンの不興を買った一件があったが、今回もセルフ?カバーは絶好調、なんと辻ちゃんがキッズを従えて『じゃんけんぴょん』を、同じく加護ちゃんは『Get UP! ラッパー』を披露。これには度肝を抜かれた。あれほどミニモニの活動休止劇を盛り上げておいて、「永久欠番」なんて言っておいて、涙のリクエスト最後のリクエストをしておいて、その数ヵ月後に辻ちゃんにあのチェックの衣装を着せる無頓着な思考をぼくは軽蔑する。(『~ラッパー』には何の思い入れも物語も無いから別にいいんだけど。それなら辻ちゃんの曲は11waterで良かったのではないか?)

 しかもこの日ベリエが体調不良で欠場していたため、『じゃんけんぴょん』は辻ちゃん+ベリエ2人による、余計に寂しい3人だけの偽ミニモニとなった。

 しかし、1コーラス目のサビで、一瞬だけ辻ちゃんがステージ袖を見つめて、動きを止めた。何かあったのだろうか? 休んでいた子が歌の途中から復帰するのか、まさか辻ちゃん、歌うのが嫌になってしまったのか、などと考えて気にしていると、次の瞬間にそこから走り出てきたのは……。

 なんと次のソルト5の衣装に身を包んだ加護ちゃんだった!

 そこからの『じゃんけんぴょん』はまるで見違えたように輝きを放ちだした。ベリエの体調不良なんていう、本番で急に発生したアクシデントに対して、打ち合わせなどしているはずもない。それなのに一瞬の機転と呼吸で、加護ちゃんは飛び出してきた。ωの呼吸が、この場を救ったのだ!

広告

『ミニモニ。じゃんけんぴょん』。今まで、何百回となく歌い、踊ってきたはずの曲だ。リハーサルをしていないからといって、加護ちゃんがこの歌を間違うはずもない。大人たちの思惑などどこへやら、久しぶりに歌うミニモニの曲を、2人は純粋に楽しんでいた。最初はとまどいを見せていたオーディエンスも、次第にじゃんけんビートのうねりに飲み込まれていく。ヲタが吼える。飛ぶ。回る。不覚にも、涙があふれてきて止まらなかった。今までは、過去の物語を大事にしないこのセットリストに違和感と不信感を覚えていたぼくだったが、加護ちゃんの勇気によって全てを受け止めようと感じた。

 ……という場面でもあれば良かったんですけど、加護ちゃんが走り出てくるところからはぼくの妄想です。すいません……。でも全体としては素晴らしいステージでした。ωは、心底格好良かった。辻・加護、2人の放つ圧倒的迫力、パフォーマンスにすっかり魂を抜かれてしまった。完全にステージに釘付けとなり、手拍子や腕を振り上げたりすることすらほとんしなかった。(でも「みんな一緒に!」と言われたときはしました)—–


この記事の評価は:

うーん…いまいち…ふつうですかなり良い素晴らしい (まだ評価されていません)
読み込み中...

コメントをどうぞ

コメント
Follow me on Twitter