変な日本語「ゲリラ豪雨」

2011年8月19日 金曜日

「ゲリラ豪雨」とかいう言葉を最近よく聞く。
Wikipediaによると、言葉そのものは1970年代にも使われていたらしいが、乱用されるようになったのはここ3年くらいの話だろう。

実際、2008年の流行語大賞にもノミネートされ、物議を醸している。

【社会】「イメージしやすい」vs「戦争で使われる言葉」 「ゲリラ豪雨」という表現、気象関係者の間で論争★2

1 :春デブリφ ★:2008/12/27(土) 01:16:02 ID:???0
 今年の流行語大賞にもノミネートされた「ゲリラ豪雨」が、気象関係者の間で論争を巻き起こしている。
 「イメージしやすい」と多用する気象予報会社がある一方で、「戦争で使われる言葉」と反発する専門家も。来年のシーズンまでに決着するのか。
(略)
 今年1月に発行された最新版の広辞苑によると、ゲリラは「奇襲して敵を混乱させるなど、遊撃戦を行う小部隊。また、その遊撃戦法」。局地的に積乱雲が急速に発達して激しい雨を降らせる現象が奇襲を連想させ、定着したとみられる。ウェザー社は「利用 がイメージしやすい」と説明、新聞各紙でも豪雨を報じる紙面で使っている。

 しかし、気象庁天気相談所の菊池正所長は「戦争を連想させる言葉を政府の機関として使うわけにはいかない」ときっぱり。NHKの「おはよう日本」で気象予報を担当した経験もある気象キャスターの田代大輔さん(36)も自らのブログで、「分かりやすければ、どんな言葉を使ってもいいのでしょうか」と疑問を投げかけた。
(略)

■ソース(読売新聞)(堀江優美子)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081225-OYT1T00391.htm

【社会】「イメージしやすい」vs「戦争で使われる言葉」 「ゲリラ豪雨」という表現、気象関係者の間で論争★2

NHKの戦争アレルギーにも困ったもんだが…

この件については、NHKを支持しよう。天気予報で「ゲリラ豪雨」なんていう言葉を使うべきではない。
それは、「戦争を連想させる言葉を政府の機関として使うわけにはいかない」(キリッ)なんていう珍妙な理由ではない。(戦争は不吉だから口にしてはいけない? 戦後信仰的な戦争アレルギーだ。それなら「戦略」だって元は軍事用語なので使えなくなる)

単純に、日本語の雨の表現ならば、もっと風流なものであるべきだろう。
古来、日本人は自然に対して畏敬の念と愛着の念の入り混じる、慈愛に満ちた観察眼を向けてきた。ちょうどその移ろいゆく四季折々の風景と同じように繊細な言い回しが生まれた。日本人の言語センスは、日本の自然に育まれたといっていいだろう。

自然を表現する豊かな日本語

一般に語彙というものは、その文化圏で重要視されているものが、多様性として現れる。

例えば、エスキモーの言語には、雪を表現する言葉が何十とあるという。これは、エスキモーにとって、雪の状態や、雪そのものが、生活や生存において非常に重要な意味を持っているからだろう。

同じように、水道の蛇口から本ジュースが出ることでお馴染み、みかん王国愛媛には、みかんの皮の状態を表現する専用の形容動詞「ふすな-る」がある。

試みに、季語辞典から、飴にまつわる季語を調べてみると、いくらでも出てくる。

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春霖雨 (しゅんりんう)
花の雨 (はなのあめ)
菜種梅雨 (なたねつゆ)
五月雨 (さつきあめ)
慈雨 (じう)
白雨 (はくう)
夕立 (ゆうだち)
秋時雨 (あきしぐれ)
秋驟雨 (あきしゅうう)
小夜時雨 (さよしぐれ)

などなど、雨に打たれる花が目に浮かぶような風流なものが多い。春雨、夕立などは日常会話でも普通に使われている。

そんな中にあって、いくらなんでも「ゲリラ豪雨」はちょっと品がなさ過ぎるのではないか?
激しい夕立だとか、せいぜい突発性豪雨とか、いくらでも言い方はあるだろう。こんな変な言葉を何の疑問もなく使ってる民放アナウンサーは、せめてもう少し恥ずかしそうにしててほしい。


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