イラク人質問題(8) 各国の人質

2004年4月18日 日曜日

2人の人質

人質第2弾、安田さんらが解放されました。これでようやく、一連の日本人拘束問題は解決したようだが、どうも腑に落ちない。ズッコケ3人の誘拐も相当おかしかったが、この2人の事件も奇妙です。3人同様、声明らしい声明も要求もなく、スルっと解放されてしまった。2人によると、犯人?たちは「イラクは危険なところだから日本人は来ないでください」と言っていたそうで、これじゃまるで、キケンなところをふらふらしていた日本人を、親切なイラク人戦士が保護してくれてたってことみたいです。

「楽しくてたまらんねッ!」と語る安田純平クン。

ズッコケ3人

例の3人のほうでも、毎日フルーツの盛り合わせなどの超VIP待遇を受けていたようですが、あんなつやつやとした健康体なのに、病院に直行する必要はあったのでしょうか。まぁ、病院も帰国の旅費も、3人に自己負担させるそうですが、100万円かかるチャーター費用のうち、規定によって彼らが負担するのは1人頭5万円程度。世論の反発に配慮したのかもしれませんが、そんな端金を払わせてもしょうがないと思います。自己責任論もかまびすしいですが、ほとんど意味の無い議論です。どう逆立ちしたって、いち個人に責任の取りようなんて無い(せいぜい切腹くらい)し、帝国時代の例をひくまでもなく、国民国家は何があろうと自国民を保護しなくちゃいけないんですから。

あっぱれイタ公

自己責任の取り方、というわけではないですが、イタリアでは14日に殺害されたファブリツィオ・クワトロッチさんがちょっとした英雄として受けているようです。氏は命乞いはせず、「イタリア人の死に様を見せてやる!」と叫んで撃ち殺されたそうですが、いかにも熱くなりやすいイタリア人っぽいエピソードですね。でも彼らは冷めるのも早いから、今頃後悔してるかもしれません。同様に、今の人命優先と政策見直しに傾斜している世論も何かあればすぐに変わることが予想されます。

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プライベート・キース

こちらはなぜかあまり話題になってない気もしますが、16日、米兵が初めて捕虜になりました。レジスタンスは、捕虜同士の交換を要求しているようで、これはなかなかの戦果といえるんじゃないでしょうか。アメリカ人は「人質救出作戦」という展開が大好きですから、今頃米軍上層部は必死で救出作戦を練っているはずです。「テロリストと交渉」などしてたまるか! と。

 しかし、93年にソマリアで起きた米兵殺害事件の映像が、アメリカ全土にとてつもないショックをもたらし、撤退運動のきっかけとなったのは記憶に新しいところです。既に「イラクのソマリア化」は懸念されていることですが、このプライベート・キースの安否からは目が離せません。—–


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