エアギターエキシビション @木端微塵

2005年9月19日 月曜日

木端微塵でエアギター

 9月17日、吉祥寺スターパインズカフェで行なわれたクラブイベント『木端微塵』で、エアギターを決めてきました。普段のような大会や勝負ではないので、あくまで表演という意識で、リラックスして楽しくプレイできました。

はじめてのバンド経験。

 実際は僕はエアバンドのゲスト出演者*1で、メインは『よシド・ヴィシャス』でした。しかしフロントマンのよシド・ヴィシャスという男がまたファッションパンクで、直前まで歌を歌うかエアーでチャレンジするかで迷っていたのでヒヤヒヤしました。
「歌っちゃダメだよエアーなんだから」
「だって間が持たないし…」
「やればできるって!」
「でも声質的にもグレイは僕に合ってると思うし…」

 確かに、音源をカラオケにして、実際に歌を入れれば「間が持つ」ような気にはなります。しかし、それはカラオケでしかありません。バンドがエアリングしているのにボーカルだけ普通に歌ったら、その瞬間にステージ上の全員が単なる道化になってしまいます。
 とはいえ、エアギターはもともと道化です。しかしあくまでも「楽しい滑稽」であるべきで、エアアーティストは常に「悲しい滑稽」に堕さないために、あらゆる努力を惜しんではいけないなのです。

 しかし、最後には彼の心は決まりました。
「宮本、俺はやるぜ!」
 彼がファッションパンクから、リアル・エアー・パンクへと進化を遂げた瞬間でした。その後のバンドの快進撃は言うまでもありません。あっという間にオリコンチャート1位、武道館ソールドアウト、そしてUKインディーズチャートを半年で制覇(快感フレーズ)…とエアー成功に酔っているうちに、僕の出番がやってきました。このコーナーのセットリストは

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1.『よシド・ヴィシャス』♪アナーキー・イン・ザ・UK
    よシド・ヴィシャス退場
2.宮本・ザ・ワイルド登場 ♪早弾きソロ~ミラクルマン
    宮本はけて早代わり
3.『よシド・ヴィシャスft宮本』 ♪誘惑(GLAY)

 というものでした。正直、多人数でエアーをやるのは始めてでしたが、とても楽しく、いい経験になりました。先日ロフトプラスワンで行なわれた『エアバンド&エアギター選手権』にも、バンドでの出場はいませんでしたし、この日の観客はかなり珍しいものを目撃したはずです。演っているほうも楽しかった。ターンテーブルや司会机があったのでステージ上は狭かったんですが、そこは想像でカバー。観客の皆様にはあとから「確かにギターが見えた」と言ってもらえましたが、僕にも(エア)アリーナ席が見えていました! GLAYでは会場全体がひとつになって揺れました。

鍛えてますから

 ここ2年ほど、武道などで体を鍛えていた成果も現れ始めた気がします。武道で最重要視されるのは立ち方です。例えば空手では

  1. バランスがとれるように。
  2. 的確に、最大限のスピードで技が使えるように。
  3. 腰の回転が円滑に行えるように。
  4. 力が十分に発揮でき、かつ、コントロールできるように。

立つこととされていますが、エアギターにもこれはそのまま応用されます。

 具体的には、ザック・ワイルドでは騎馬立ち、GLAYでは猫足立ちを応用した立ち方でエアーすることになります。このときに、足腰や体幹がしっかりしていると、安定感のあるプレイができます。また、通常大会ルールでは、エアギターは2分程度と規定されています。しかし、この日はエキシビションということで、1曲まるごと、しかも2曲やりました。長丁場の演技に耐える足腰を手に入れるという点でも、鍛えは役に立ちました。

放熱

 終わった後の熱烈な「アンコール」には、よシドがツバを吐いてパンクに一蹴してきましたが、こんな盛り上がりは想定していなかったため用意していなかったというのが実際のところ。あと体力も限界でした。エアギターは何も持っていないぶんラクそうに見えますが、実際に演奏するときの倍以上のオーバーアクションになるので、体力の消耗度がとても激しいのです。
 体が異様に熱を持っていたので、外に出て、手強い魔化魍と戦った後の轟鬼のように路上に大の字になって放熱しつつ休憩してました。*2 30分くらいして戻ったら、「終わってすぐ戻ってくればヒーローになれたのに!」と言われました。何でも、アンコールの後、吉田コールのあとには、宮本を呼ぶ声も一部にあったとか…。

 でもそれでイイサ。エアギタリストは特撮ヒーローと同じ。嘘も真実もかけひきさえもいらない。ヒーローになれるのは、変身している間、ステージにいる間だけなんだ。


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