Twitterに大津波

2010年3月1日 月曜日

昨日28日は、27日に起きたチリでの大地震の影響で、日本にも大津波が押し寄せる、との警報が発令された。
オリンピックのフィギュアスケートにも日本列島の地図がかかり、僕の住んでいる地域(東京湾に面している)でも、サイレンが鳴り響いた。

チリから遠く離れた日本にまでそんな大波が来るのかといぶかしみながらも注意して1日を過ごしたが、岩手や高知などでは、1mを超える津波が観測されたらしい。

「恐怖よみがえった」…迫る津波 須崎で120cm観測)
50年前の恐怖再び チリ大地震、三陸に津波

しかし全体としては、気象庁が予測していたほど破滅的な津波が押し寄せることはなく、被害も少なく済んだようで何よりだった。
これについて、気象庁は「予想が外れて申し訳ない」などと謝罪しているようだが、まったく謝る必要はない。少なく見積もっていて大きな被害が発生したら困るが、現在の観測技術で予測してあの結果だったわけだし、規模はともあれ実際に津波が到達したのだから、気象庁はちゃんと仕事をした、と評価するべきだろう。

しかしこんな心得違いの人も現れてくる。モンスターツイッタラー。

僕は、「津波警報を金科玉条に電車を止めるJRはアホじゃないかと思う」って、そんな!
気象庁の災害予報によらずに、何によってJRはその運行情報を決定すればいいのだろうか。(まさか東京新聞よろしく「風の声を聞け」とか?)

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それに、もしもJRが津波警報を無視して「危険度と乗客の生活のバランス」とやらを勝手に判断して運行したとして、実際に大津波が発生して乗客が海の藻屑と消えてしまったら、この人は何と文句を言うだろうか。生きていれば自分が、そうでなければ遺族がJRを訴えるのは火を見るよりも明らかである。

そう考えれば、JR側から見た「バランス」は自ずと推し量れる。

 ・警報に従って電車を止めた
   ├大津波が来た → JRグッジョブ
   └大津波が来なかった → 特に問題はない。一部に批判はありうる?(今ここ)
 ・警報に従って電車を止めなかった
   ├大津波が来た → 被害甚大。責任問題、犠牲者によって多額の賠償金
   └大津波が来なかった → 結果として問題はないが、不用意との批判はありうる

どう考えても、警報を無視してまで電車を動かすメリットはJR側にはない。分が悪すぎる。逆に万が一の場合の人的被害、JRの被る責任の大きさを考えたら、誰が経営しててもここで電車を動かすという選択肢はあり得ないことが分かる。

実際、今回は被害が小さかったからいいような物の、60年前のチリ地震による津波では、予知が出来なかったために警報が無く、夜中にやってきた大津波によって甚大な被害が出た。
そう考えれば、今回の津波が小さかったことと被害が出なかったことを喜びこそすれ、ホテル代で文句を言うなどとは全くの「私怨」であり、滑稽な話ではある。

(ちなみにRTされまくった当該アカウントは一時的に見えなくなってしまった。これも津波の被害というべきか)


この記事の評価は:

うーん…いまいち…ふつうですかなり良い素晴らしい (12 投票, 平均値/最大値: 4.33 / 5)
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コメント / トラックバック 5 件

  1. ch1248 Says:

    同感。どっかに愚痴りたい気持ちは解るけども。

  2. noitseuq Says:

    テレビの地図の件で怒ってる人はまだマシな部類。

  3. zu2 Says:

    自分が止める判断をする立場になったらわかるだろうになあ。 / 石原都知事みたいな人もいるから、そうでもないか。

  4. Moodykajigaya Says:

    Blog主は正しいが、「どんな大津波が来るのかと思ったら来ないじゃ無いか、損した」と憤る人がいたってのが…。先日の津波を見て何を思ったのやら…

  5. regicat Says:

    id:zu2さんのブクマ日付がなんかすごい。

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