純粋理性批判

2001年5月31日 木曜日

 以前、ロリータ道場に「現在の日記系サイト群を憂えている」とリンクして頂いたのですが、その時はチラッと日記系言及をしただけで別段憂えてもいなかったので、ちょっと困惑でした。
 しかし、当時と今では状況が変わりました。

 「日記系バブル」という言葉があるそうです。痛い系バブル、と言い換えてもいいかもしれません。
 侍魂の、宝くじ的大ヒットによってネット初心者が大流入し、日記系読者人口自体も大幅に増えました。

 しかし実はそれ以前から、ネット人口の増加に正比例して、日記系人口は着実に増え続けていたのです。
 例えば、2年前の100hitは2ヶ月前の300hit位に当たると言われています。
 2年で3倍のインフレ。これを早いと見るか遅いと見るかは人それぞれですが、妥当な線だと思います。実際の景気動向と同じで、「ゆるやかなインフレ状態」というのは最も健全な状態と言って良いでしょう。

 しかし、今は増加曲線が右肩上がりに急上昇し、完全に「バブル期」に入っています。
 昔は100hitの壁というのが存在しましたが、今や開設後1ヶ月で突破する事もそう難しい事ではありません。
 さらに万が一、自称ご意見番等のバブル真っ盛りサイト(大手ゼネコン)達にリンクでも貼ってもらえば、始めたばかりの十人並サイトが1000hit/dayを超える事も珍しい事ではなくなっています。

 ファミコン全盛期と同様、粗製乱造がいかに全体平均のクォリティを下げるかは、周知の事実です。
 また、あまりにも急速な人口増加が都市型犯罪を生むのと同じように、日記界隈にも様々な問題が生じています。
 元々閉鎖的であるこの世界の暗黙のルールを全く知らない者や、初歩的なネットに関する知識はおろか基本的な対人コミュニケーションすら不全である者が急増しているのです。学習期間すら無いままに。
 具体的には、掲示板での空気を読まない書き込みや褒め殺し、相互リンク依頼、相手サイトをとにかく「痛いです!」と言いまくる、等の悲劇を引き起こしています。(「痛い」が褒め言葉だと思いこんでいる人間は相当痛い。)
 ウキウキの5/29や一流の掲示板の惨状等を見れば、何となく解るかもしれません。

これは、由々しき事態だ。

 …と締めくくればそれなりにちゃんとまとまるのですが、やはり僕は別段そんな問題意識は持ち合わせていません。
 良いサイトは残るだろうし、どうでもいいサイトは消えるだろう。それに、自称痛い系と僕が好きなサイトとは、踊りで言えばパラパラと佐渡おけさくらいの開きがある。つまり、全く別物なので比較対象にならないのです。共通点は、WEB上で、HTML文章を公開しているという点だけ。

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 ただ、近い将来「バブル崩壊」、そして「デフレ時代」が到来しないとも限りません。
 そんな時、僕らはどうするか?
 やはりどうもしません。ただ、自分が面白いと思う文章を書いて、自分が面白いと思うサイトを読んでればいい。それだけの話。

 結論はいつだって当たり前なんだ。

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 以上、経済学的日記系の現状考察。
 


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