百日紅

2002年4月8日 月曜日

 早朝の公園を歩いていたら、ツツジの木に花が咲いているのに気付いた。
 ピンク色の花の中に、いくつか白い花が混じっている。もう春なのだなあ、と僕は思った。これが咲いていると言う事は、初夏も近い。
 顔を近づけて、花の香りを嗅いでみた。
 こどもの頃、よくその花を摘んで蜜を吸った事を思い出した。
 匂いと記憶は、密接にリンクしていることが多い。
 他にはサルビアの花も甘い蜜を持っていたと思う。

 小学生の僕がひとしきり花の蜜を吸うと、足元にはいつも花びらが散らばった。友人は意に介していないようだったが、僕はそれを見るといつもいたたまれない気分になった。
 僕らは花の蜜を吸わなくても生きて行けるのに。花はこんな風にむしられる為に咲いているわけじゃないのに。
蝶や蜂が飛んでいた。彼らは、実にスマートに花の蜜を吸って、軽やかに飛んでいた。
 その時の気分を、どうやって表現していいのか、小学生の僕にはわからなかった。
だけど、今になってもわからないままだった。
 大人になった僕は、花をむしろうとして手を伸ばしたけど、思い直して、その手をポケットに入れて駅に向けて歩き出した。

広告

========
流行ってますね、インターネットラジオ。
僕もいずれ、1回ちゃんとやってみたいので楽しみに待たないで下さい。
昨日ちょろっとやっちゃったんだけど、マコ知との会話がやや暴走気味で、関さんに思いも寄らぬとばっちり?が行ったらしいですね!面白い。
竹田くんは、僕をかつぎだそうとしなければ普通に終われたのに。人を呪わば穴2つ、だ。原ジオは、あまりのひどさに大爆笑。やっぱりみんな、かなりの程度、サイトイメージと重なるものだね。


この記事の評価は:

うーん…いまいち…ふつうですかなり良い素晴らしい (まだ評価されていません)
読み込み中...

コメントをどうぞ

コメント
Follow me on Twitter