夏のドーン 疑問点

2004年8月2日 月曜日

 一夜明け、これで本当に辻加護の2人はモーニング娘。ではなくなってしまった。

 公式サイトのトップ画像からは2人が姿を消し、僕は作ったばかりの『辻希美 名言集』の説明文に「元・モーニング娘の…」と一文字書き加えた。

 卒業の悲愴感をあまり感じないのは、2人の今後の活動展開があまりに明確に提示されているため、先行きの不安感がないからだろう。しかし、残されたモーニング娘本体はどうなるのだろうか。これからも応援できるだろうか…。こう考えてみると、やはり僕が好きだったのは、辻ちゃんがいるモーニング娘であり、モーニング娘の中でみんなに愛されている辻ちゃんだったのではないか、という気がする。そして、それは昨夜を境に永久に失われてしまったのだ。

 コンサートの構成としては大いに疑問の残るものだった。絵日記のグダグダやI WISHのあとのまことMCは本当に非道かったが、もっと驚いたのはエンディングでまたまた松浦が出てきて、みんなで『Yeah! めっちゃホリデイ』を合唱して終わりという展開。この構成は、辻加護の卒業コンサートであるという事実の意味を歪曲し、過小評価するものではないか。これが卒コンでなければ、僕をはじめ、周りの知人たちみんなが3万5万という大枚を費やす理由はなかった。

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 しかしこれは裏を返すと、事務所としては2人の卒業にあまり大きな意味を持たせたくなかったのではないか、という見方もできる。現在、娘内人気で3本の指に入る2人が抜ける、というのは、いやが上にも今後の娘。本体の暗い未来を予見させる。そこに必要以上に目を向けさせないための、合同コンサートでの卒業なのではなかったか。しかし、さらに裏の裏を返すと、ハロプロの皆が集まる、にぎやかな夏のお祭り騒ぎの中で、必要以上にしんみりすることなく、笑顔のカーテンコールで終わることができたのも合同コンサートだったがゆえなのだ。『めちゃホリ』を歌い踊る辻加護と中澤さん、という珍しい絵も見られたし。

 最後にひとつ疑問。辻ちゃんと加護ちゃんが卒業挨拶をするために出てきたとき、会場はのサイリウムが一瞬にして青とピンクに切り替わった。「2人の色だ…!」と辻ちゃん加護ちゃんが嬉しそうにしていたのは良かったが、僕は持ってないので多少の疎外感を味わった。開場前に有志団体が配布したりでもしたのだろうか。ネットでの運動だけであそこまで統制がとれるものなのだろうか。だとしたら本当にすごい。

 (どさくさにまぎれて自己分析すると、僕が個人的に卒業の悲愴を感じないのは、ミニモニが終わったときに僕の中で熱意のようなものが燃え尽きてしまったからだと思う。結局僕にとって一番大きな存在だったのは、ハロプロに興味を持つきっかけであると同時にテキストサイトでの人付き合いのきっかけでもあったミニモニであり、そこにいた辻ちゃんだったのだ。まさしくちっちゃくってでっかい、象徴的存在だった。僕は別にモーニング娘のファンではなく、ただただミニモニが好きなだけだったのだ。)

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