バレンタインネタは流行らない
あー、仕事が終わらない! んだけど、ちょっと終わりが見えてきた。正直言うと、先々週の今頃なんかは本当に絶望しきっていて、(国外逃亡でもしてしまおう、どうせ今月で辞めるんだし…)と思いつめるほど切羽詰った精神状態だったんだけど、なんとか明日の締め切りに間に合いそうではある。今日も明日も徹夜でやり続ければ、だけど。
さて今日はバレンタインデーである。カトリックの聖人・ヴァレンティヌスが…という成り立ちはまぁ置いておいて、女性が男性にうんこ色したお菓子をぽろぽろと配る日である。
僕はイベント日記には、なるべく乗るべきだと思っている。「みんなが書いてるから書かない」のではなく、みんなが書いている題材だからこそ、その中でどんな日記を書くかが日記力の見せ所である。お題指定の企画日記が、全国規模で展開されるようなものだ。僕は日記力のなさが露呈してしまうことを恐れてたいていスルーするけど。
しかし、このバレンタインデーというのは季節の日記ネタとしても実際のイベントとしても、いまいち中途半端なんである。まず、行動の選択肢が少ない。クリスマスや正月と違い、「女が男にお菓子をあげる」という意味しかないのでいきおい日記の展開も寸詰まりになってしまう。
それはメールで代用できないという欠点でもある。同じイベントとしてでも、正月や誕生日なら「おめでとう」クリスマスなら「メリークリスマス!」などと、メールを送ることができる。しかしバレンタインメールなんて聞いたこともない。あるんならください。すると日記を書いてもせいぜいが自虐で落とすくらいしか書くことがないのだ。
もし自虐で落とさないとなると、妄想に走るしかない。だが妄想を文章にするのは意外と骨が折れるし、したらしたでキモい、やばい、間違いない、という致命的欠点がある。
そう、例えば…そうだな。僕には芸能人の妹がいます、と。その妹が仕事から帰ってくる、と。このへんから始めてみようか。(もやもやもや~~)
「おかえり希美。今日は寒かったろ。今ちょうどコーヒー入れてたところだ。飲むか?」
「うーーん。のむー。」
僕はブラックで飲むが、希美はコーヒーと牛乳を1:2にして、砂糖をたっぷり入れたコーヒー牛乳でないと飲めない。電子レンジで温めた牛乳をテーブルにおくと、希美が代わりに何かを差し出した。
「はい。」
「ん、なんだこれ。お菓子?」
「ちょこれーとだよ」
「お、やっぱコーヒーにはチョコレートだな。気が利くじゃないか」
「はー? おにいのばか。ドンカン~。今日なんの日だか知らないのー?」
そーんくーらーい、知ってて当然~。と節を付けて歌う希美を見て思い出した。バレンタインか。
「そうか。ありがとな」
「ちがうよ。それ、あいぼんが作ったの。お礼ならあいぼんに言って」
「亜依ちゃんが!? なんで?」
「ほら、このまえ収録の帰りに、のんと一緒にあいぼん車で送ってったじゃない。そのお礼だってさー。」
そういえばそんなこともあったかもしれない。義理堅いというかなんというか。いや、でもひょっとして義理だけじゃなかったり……。
「なんか他に言ってなかったか? なんか。」
「なんでー何も言ってないよ」
「そうかー? フフ…」自然と顔がほころんでしまう。
「おにい、すっごいうれしそう! なにその顔!」
「いや、だって、なぁ。わ、手作りじゃんこれ。さっすが」
「のんにだってそんくらい作れるよ!」
「いやいやいや、これは無理だろう。見ろよこれ、なんか粉砂糖かかっててオシャレだなぁ」
「作れるもん!」
「いやいやまたまた…」
「作れるってば!」
「わかったわかった。4個入りかー。」
「ねぇ…」
「お。『この間はありがとうございました』だって。可愛い字だなぁ」
「…いーよもう! 一生そうやってにやにやしてればいーじゃん。のんのチョコもうあげない」
「え、何オマエも用意してたの? くれくれ」
「ちょっ、バッ…何言ってんの! 用意してるわけないじゃん!」
希美の顔がボッと赤くなった。ぎゃぼー。
「ほ、ほら、もし持っててもあげないよって! そういう意味だってば!」
「…フーーン」
「わー、何その顔ー!むかつくー!」
希美は持っていたクッションを僕にぶつけ始めた。ボフボフ!
「いてて…」
あの、もう、誰か止めてください。いてて……。
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2005年2月15日 at 05:36
確かにキモい!
だがそれがいい。
2005年2月15日 at 07:49
最初の一行しか妄想部分は読んでないですけど、
キモいであろうことは容易に想像がつきました!
2005年2月15日 at 08:27
>女性が男性にうんこ色したお菓子をぽろぽろと配る日
昨日貰ったチョコを食べながら日記を拝見してました。宮本さんには謝罪と賠償を(ry
あと、ののさんは牛乳は嫌いじゃなかったでしたっけ?まぁ、かく言う私もエビが嫌いですが、天ぷらだと食べれるので、そんな感じなのでしょうか。
2005年2月15日 at 08:49
あんたは神!w
めちゃわらいましたぁー。
2005年2月15日 at 09:13
辻ちゃんが以前より大人になってるような気がしますが、気のせいでしょうか? 狙ってたら凄いなーと思いました。
2005年2月15日 at 09:45
ついついニヤニヤしながら読んじゃいました。
(・∀・)ニヤニヤ。
うん。正直、続きが読みたいです。
宮本さんの妄想日記好きですよ。
2005年2月15日 at 10:29
あいぼんさんのチョコを貰うなんて許せません 嫉妬しました
2005年2月17日 at 02:28
>>1
ですが、続きがない、話がどこへも進まないのが妄想なんですよね。
またそのうち書きます。
>>2
あーとうざいまーす!(辻ちゃんのまね)
>>3
事故防衛本能というか、第六感の発達した方ですね! それも正解だと思います。
>>4
僕は世間の欺瞞に流されず、本当のことを言ったまでです!
あと、辻ちゃんは牛乳は飲めないけど、僕の配合したコーヒー牛乳だけは飲めるんですよ!フフ…フフフ…。
>>黒猫さん
おお、笑ってもらえれば何よりですよ。苦笑だったり嘲笑だったり……。
2005年2月17日 at 02:42
>>6
僕の中の辻ちゃんも、等しく歳を重ねていきます。確かにミニモニの辻ちゃんは可愛い。しかし「ずっと子供のままでいてほしい」というのはエゴです。辻ちゃんも大人になります。それは時に痛みをともなう現実ですが、それを含めて展開させるるのが、生きた妄想なのです……。
>>7
ヒィッ!
すいませんすいません…!