会社帰りに、いい雰囲気のBARを見つけました。
僕は大抵、初めてのBARではジンフィズを頼みます。これはバーテンダー時代の先輩が教えてくれたことなのですが、ジンフィズを飲めば、ある程度そのバーテンダーの力量が分かるそうです。
ジンフィズは、一見何の変哲もないロングカクテルですが、ビルドではなくシェイクで作ります。酒、果汁、シュガー、そして炭酸と氷。カクテル技法の基本の全てを使って作るカクテルというわけです。
しかし、実際に飲んでみると、おいしいジンフィズを作れる店はとても少ない気がします。まず一番のネックは、ソーダ。比率とかレモンの絞り方とかシュガーの量とかシェイカーの振りとか、それ以前に最も重要なのがソーダ。
瓶詰めのソーダを使っているとして、開栓後2時間も経っているものや、底の方にちょろちょろしか残っていない、気の抜けたソーダを使われるともうダメです。
ジンフィズはシェイクで作るので、氷の溶けた分少しかさが増えます。それなのに氷をキチキチに詰めて、普通にシェイクしたものを入れると、それだけで随分入ります。それで酒:ソーダが7:3くらいになってしまったりすると、これももうダメ。
ジンフィズは、炭酸の音が「フィズ・フィズ…」とすることから名づけられたといいます。それだけに、炭酸の生きの良さはキモなのではないでしょうか。
今日行ったところは2回目だったんですが、ソーダが少なくて、そこにチェリーブランデーを沈められました。正直言って、そんなアクセントはいらないからまともに作ってほしいと思います。バーテンダーというのは多かれ少なかれ自分の作るカクテルに自負をもっているはずなので、こんなことを頼むのもどうかとしばらく悩みましたが、3口くらい飲んだところでソーダを足してもらいました。
せっかくいい立地のBARを見つけたことだし、心証を悪くするのもどうか、なども考えましたが、だからといって自分の飲みたくない味の酒を我慢して飲むのは阿呆らしい選択です。