安倍首相の支持率が、各誌各年代で軒並み低下しているそうだ。通常、内閣支持率というのは発足してから徐々に下降していくものだが、それにしたってこの下降曲線は普通ではない。毎日新聞の調査では、歴代3位だった67%の支持率が、53%にまで落ち込んだそうだ。
かくいう僕も、安倍首相には失望したものの一人だ。首相の著書『美しい国』を読んで、その主張の7割近くに賛成できたし、「闘う政治家」というキャッチフレーズにも期待を感じた。それが蓋を開けてみれば、一体何と戦っているのか、どこをどう美しくしようとしているのか、サッパリわからない。
造反議員の復党問題やタウンミーティングやらせ問題などはどうでもいい。問題は、一番重要だったはずの歴史認識問題でもだらしないベタ降りを続けていることだ。村山談話はおろか、河野談話まで大事に守る、などと発言している。僕はもうどうでも良くなって時事ニュースを追うことすらやめてしまった。
麻雀で言えば、せっかく大三元を狙える手が入っていながら「でも字牌は使いづらいし…」「危ないし…」「次順を待った方が利口だもんネ」などとうそぶきつつ安牌、ベタ降り、リーチのみのヘボ麻雀だ。そんな細腕で政局を回すことができるのか。
靖国問題だって、参拝すればいいではないか。「年一回などとケチなことは申しません」とでも言って、春秋の例大祭、終戦記念日、初詣と4回行き続ければ、二年目にはもう誰も何も言わなくなるだろう。
小泉首相があの絶大な支持率を得た一因は、対立する守旧派を全て「抵抗勢力」と切って捨てた対決姿勢にあった、というのは衆目の一致するところだろう。安倍首相だって、官房長官時代に北朝鮮に断固たる姿勢を見せて喝采を浴びたではないか。どうして今それと同じことができないのだろう。彼は一体何と戦っているのだろうか。
僕の6年間に及ぶテキストサイト生活で、一つ分かったことがある。
支持を得たかったら、旗色鮮明にすること。 サイト運営の要諦はこれに尽きる。人は誰しも、自分の本音を広く語ることには恐怖を感じる。それは自己をさらけ出す恐怖だったり、自分が受け入れられない可能性への恐怖だったり。しかし、「AかもしれないしBかもしれない…」等とどっちでもないようなことが書かれたブログには、人を引きつける力はないのだ。間違っているかもしれないし、反発されるかもしれなくても、自分の心に嘘をつかない。「Aである」と断言する。
それが「戦う姿勢」ってもんなんじゃないか。それに、勝っても負けても、何も言わないよりよっぽどいい反応が返ってくる。賛同にしろ反発にしろ、人は明快な意見を無視できないからだ。
[jiji]