ハロプロ楽曲大賞2003・ゲストスピーチ原稿(投票と選考理由)
於 新宿ロフトプラスワン
2003年12月20日
第2回ハロプロ楽曲大賞2003
どうも、こんにちは。九十九式の宮本です。
今日はハロプロ楽曲大賞に、臨時ゲストとして出演させていただくことになりました。
モーヲタではない、CDとTVだけの人間が今年のハロプロをどう見たか、という。えー、そんな感じでお話をさせていただきますが、素人の戯言として軽く聞いていただければ幸いです。
まず、今年は辻ちゃんの年であったな!と(会場笑い)。
そういう風に感じますね。まぁ、人それぞれ、推しや萌えによって感じ方は違うと思いますけど、ひいき目抜きに、今年は辻ちゃん大活躍、というか「覚醒」の年だったと思います。というわけで僕は“辻年”を象徴する3曲を選びました。
ちなみに、この会場には辻オタの方はどれくらいいますかね…。(10人程度の手が挙がる)ひい、ふう、みい…。おお、ほとんど全員ですね(笑い)。
楽曲部門
1.CRAZY ABOUT YOU
この曲はまさに「初めてのリアリティ」ですね(笑い)。
今までというのは、本人の意に反して、かどうかは解らないんですが、とにかくミニモニはキャラクター商品として、周囲から子供らしくあることを要求されていました。プロデュース側からも、ファンの側からも、です。まさにミニハムず言うところの「恋愛禁止なの」といったかんじで、モーニング本体はともかく、ミニモニにおいては、恋愛の歌は禁忌でした。……って、これ今 手元の原稿読んでるだけなんですけど(笑い)。
その封印が今解き放たれたわけです。16歳といえば、恋愛くらいしますからね……。大人の階段のぼるシンデレラですよ。ね……。
世の中には、「辻ちゃんは小さいままでいてくれ!」という大きいお友達も多いと思うんですが、僕はあえてこの変化を全肯定しようと思っています。それが、いち辻オタとしての僕のスタンスです。
僕らはリアルタイムで、彼女たちの成長を見守ることができるわけで、これは『北の国から』なんか比じゃないくらいの圧倒的な成長物語だと思います。現実に進行している物語ですから。
あと、これは楽曲の話題じゃないので余談ですけど、中盤のキメの「I’m crazy about you」の部分に関して。ここはミカ・パートなんですが、「You!」のところでビシィィッ!と、JOJOばりにカメラ目線で指を突きつけるミカがやたら格好いいので面白いです。PVのダンスバージョンで確認してみてください。TV出演だと、アップでこの場面を抜いてくれてたりするので、一層笑えます(笑い)。
2.ミニモニ。数え歌 〜お風呂ば〜じょん〜
ハロプロに興味を失いつつあった僕の心に直撃した曲。ピースフルの極地。
朝、早起きしたら、たまたまおはスタでPVが流れたんですよ。わー、かわいい曲だなあ、と。
お風呂に入って数えましょう、という、まったくメッセージのカケラも無い歌詞も素晴らしいですね。
ぽわぽわん、とか、左右に振り分けられているSEもかわいいですね。
ただ、1つ欠点があります。それは、飽きるのが異常に早いという点(笑い)。
何回も聴いてると確実に飽きます。賞味期限の短い曲。
3.愛の園 〜Touch My Heart!〜
スラップベースがうねる、勢いがある曲。誰かも指摘していましたけど、この曲はなんだか凄くアニソンっぽい(笑い)。それもロボット物ですね。例えばガンダムSEEDの主題歌はこれでも良かったんじゃないでしょうか。
僕は実際、エヴァとかZガンダムとか、色んなアニメから映像を引っ張ってきて、この曲とうまくミックスしようとしたことすらありました。結局映像編集のやり方がわからなくて断念したんですが。
で、曲が良い反面、PVは駄作です。
みんなで「セクシーなわたし」を演出しようとしたのかもしれませんが、なんか勘違いしてるんですよね。髪をぬらしてカメラを睨んで、ぼそぼそ歌ってるだけ。どんな演技指導だ。それにくらべると、指導された演技のまだできない6期は、「月下の乙女」でも自然な表情でクチパクできてるんで逆に良いくらいですね。辻ちゃんの見せ場である「ずっとあこがれてた〜」のところも、なんか恨めしげな顔に見えて盛り上がれません。
ダンスシーンと、月下の乙女シーンをつなぎ合わせて1つのPVになっていて、2ndトラックでは、片方だけ抜き出すという、おなじみの手法で作られてます。だったら「月下の乙女バージョン」じゃなくて、「炎のダンスバージョン」にしといてほしかったですね。PVよりTV出演時の映像を見るほうが楽しいです。
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4.BE ALL RIGHT!(11WATER)
今まで最大人数のシャッフルといったら、すなわち負け組を意味していた。辻ちゃんは今まで毎年そうした大部屋ユニットに押し込められていました。
そういった意味では今年も完全に諦めてたんですけど、というか実際そのとおりになったんですけど。
ただ、今年はこの11人ユニットこそが勝者に輝くという珍しい結果になりました。まぁ今回は3曲1枚で出したから売り上げ判定はできなかったんですけど。
11人ということで、本体用に作ってた曲ストックの中から持ってきたんじゃないか、というくらい完成された曲ですね。尊皇攘夷の愛国主義者である僕としては、「絶対守りぬくんだ、日本の国土」というスローガンが胸に染みます。右翼ソングですね。そういえばモー娘は自衛隊のポスターになったりもしましたね。
5.ミニハムずの結婚ソング
辻ちゃんの声が変わったターニングポイント、記念すべき曲です。当時、「辻ちゃんの声が変わった!」と話題になってたんですが、あんまり本気にしてなくて「またまたそんな〜…えーーっ!?」っていう。本当最初は、パート割を頭の中に書かないとどれが辻ちゃんなのか解らないくらいでしたからね。というか、4人とも特徴的な声してますから、今までに聞いたことのない声が辻ちゃんである、と。そういう風に聴いてました。
TVライフの、きくちPとの対談でも辻ちゃんは「最近声が太くなったんですよ」と言ってましたけど、それもこの曲からですね。太くなった、というよりは、張りがある、芯のある歌声になったんじゃないかなと思いますね。かっこいい声。この曲は、ミニハムずだけどかっこいいダンスチューンなので、辻ちゃんの発声法が実によくマッチしてます。メンバーの中で、この曲に一番向いてる声。曲も、ダンスマンの手がける、恋のダンスサイトから続く、ジンギスカン的ロシアンディスコティックの系譜で、ミニハムずでありながら、矢口のいる第一期ミニモニ体制の集大成とでもいうべき曲なんじゃないでしょうか。
次点
ミラクルルン グランプリン!
一番最初の「サンキュー、サンキュー、ベリマッチョ!」のところがいいです。
・先輩 〜LOVE AGAIN〜
耳に残る歌謡曲です。普通に口語詩なのに、「くだらぬ映画よ」とか「DMと化す」とか、ところどころ妙な言葉づかいが混じっているのも、失恋時の錯乱状態が現れていて良いと思います(笑い)。
・From That Sky 〜替え玉は硬メンで〜
ギターはリッチー・サンボラです。嘘です。
PV部門
1.お菓子つくっておっかすぃ〜!
これは素晴らしい曲です。これもディスコでファンキーなカッコイイ曲なんですけど、なんと最後で辻ちゃんがセンターをとるんですよね。時間にしてほんの15秒くらいだと思うんですけど、今までの待遇を考えれば破格っ…大抜擢といっていいと思います。お菓子だから辻ちゃん、という安直なあれかもしれないんですけどね。本当に、なんでこっちがA面じゃないのか理解に苦しみます。A面の曲は、なんとかキッズの声がうっとうしいんで聞きません。とにかく、最後の辻ちゃんセンターにつきます。実に堂々としたパフォーマンス。最初に見たときは僕は思わず椅子から立ち上がりました。まだ見たことのない方は、ぜひ一度見てみてください。
2.BE ALL RIGHT!(11WATER)
僕の中でW入選という、11WATERなんですが、この曲はPVもまたいいんですよね。チープな宇宙観というか、予算のないスタートレックなポップさがたまらないです。曲中に、メンバーが3〜4人ずつ寝そべっていて、その周りになんかモノとかキラキラ光る物体とかが漂っているシーンがあるんですが、これはもちろん後合成なんで、撮影の時は何も飛んでいないわけです。で、みんなそこでおとなしく寝ているんですが、二人だけそこで動いているメンバーがいます。それがよっすぃーと辻ちゃんなんですが。ほんとこの2人はじっとしませんよね。で、辻ちゃんはキラキラ光る物体を手で捕まえようとしてるんですが、あとのメイキングインタビューで「なんか、周りにいっぱい飛んでるらしいんですよー」と言ってることからも、あれはアドリブらしい。それをOKテイクにして、後からちゃんと合成した監督は、わかってるなぁと思いましたね。
人数が多くて、基本的に迫力があるのも映像ではポイントが高いです。11人という数字はこういう曲ではベストかもしれないですね。これより多いと「多いなぁ!」っていう、それだけになっちゃう。8人、9人だと寂しい。じゃベストは10人じゃないか、という話ですけれども。
3.後藤真希/うわさのSEXY GUY
最初は全部辻ちゃんの関わった曲しか選ぶ気なかったんですが、なんとなく一曲入れてしまいました。この曲は、曲自体もなかなかキャッチーで良いと思うんですが、なんといっても衣装ですね。コスプレ。シャドウレディ丸出し。ちゃんと桂正和に金払ったのか、っていう。だって、曲と衣装との世界観に、なんの共通性もないじゃないですか(笑い)。あんな衣装にする必然性が、まったくない。紅白もこれで出て欲しかったですね。
次点
モーニング娘。/Go Girl 〜恋のヴィクトリー〜(告白大作戦!)
まぁ、これはズルいよなぁー。
どうも、ご清聴ありがとうございました。
(退場)