MSXの思い出 ~巨像と僕~
今、ちまたでは『ワンダー巨象』というゲーム(おそらくハードはワンダースワンであろう)が流行っているようです。きっと日本人の少年がタイで象使いになろうとするんだけど、20歳で夢半ばにして死んでしまう、という実話を元にした感動系のゲーム(『ぼくのなつやすみ』系、ミニゲームで象の調教をする)といった感じではないかと推測しています。
そしたら象ではなくて像だったので、きっと宇宙空間でモアイが口からポテコを大量に吐き出し、それを避けながら進む横スクロールシューティングなのだろうと思いました。
余談ですが、巨像とゲーム、と聞くと、僕の中にある一つの思い出が去来します。小学生のころ、僕のファーストゲームキャリアーはMSXでした。本当はファミコンが欲しかったんですが、「マイコンのほうが教育的だから」というような理由で、クリスマスに買ってもらった、ような気がします。小学2年生当時、僕のクラスの男子生徒中におけるゲームハードシェアは
・ファミコン 16人
・セガ・マークIII 1人
・MSX 1人
でした…。結局MSXはゲーム専用機としてしか活用されることがなく、この選択は「ただただ友人とのゲームの貸し借りが出来ない」という致命的ディスアドバンテージを抱えることになりました。
しかしですね、MSXはそれでもパソコンなので、プログラミングができます。かといって小学生にはそんな芸当は逆立ちしても不可能なんですが、当時の『MSXマガジン』という雑誌には、読者が自作ゲームソフトを投稿するコーナー『ウーくんのソフト屋さん』がありました。そこには2、3ページに渡ってビッシリとゲームのソースコードが書いてありました。細かい操作は忘れましたが、それを見ながら一生懸命一本指で1行ずつ兄弟と交代で打ち込んでいったのを覚えています。
だいたい一つのゲームを再現するのに、寝食忘れて二人がかりで没頭しても、3ヶ月は余裕でかかりました。しかも大抵はどっかに入力ミスがあって動かない、しかももうどこがどう間違ってるのか分からない、という。
そんな中でも二つだけ実行できたゲームがありました。
・まる
黒背景の中に丸い生命体“まる”がふらふらしているゲーム。“まる”は生命体なので、病気になったりおなかをすかしたりするので、ワクチンを与えたりしないといけない。体調の変化は色によって表現される。ただし、どの色がどの状態かは“まる”ごとにランダムなため、投薬は完全にバクチ。たいていは学校から帰ってくると真っ青になって死んでた。『育成ゲーム』という、時代を10年くらい先取りしていたゲーム。
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・ビッグ・スタチュー
この記事の本題。黒背景で、モアイのような巨像がボインボイン跳ね回っているのをひたすら避け続けるゲーム。プレイヤーは初期ロードランナー的な糸人間。ジャンプしたり攻撃したりはしない。左右にちょろちょろ歩くのみ。難易度が上がると巨像の数が増える。多分、『ワンダと巨像』も同じようなゲームだろう。
2005年11月11日 at 12:46
懐かしいですね。ビッグスタチュー。僕も宮本さんと同年代ですが、家にファミコンが無く、何故かMSXだったクチです。ほぼコナミ専用機と貸してましたが。
あの頃のコナミは良かったなと、しみじみ振り返る次第です。
2005年11月13日 at 09:42
涙なしには読めません…!懐かしいすぎ。
2005年11月14日 at 09:48
>>1
良かったですね、あの頃のコナミは! パロディウス、魔城伝説など、MSXオリジナルのゲーム(後にファミコンに移植)を数多くリリースしてくれたものです。
というか、ビッグスタチューが通じるとは!
>>2
意外とMSXに思い入れのある人はいるんですね…! そのうち何か思い出したらまた書きます。
2005年11月20日 at 10:35
今でも最もおもしろかったシューティングゲームはグラディウス2(?ではない)だと思っています。この記事があっという間に消えていくのは非常にもったいない。毎日更新の弊害ですなぁ…