電気照明を使わない生活をしてみて思ったこと

2011年5月25日 水曜日

3月、計画停電がまだ実施されていた頃、店から一時的に懐中電灯とろうそくがなくなったことがあった。
しかし、ろうそくって意外と危険なんである。背が高くて細い。ちゃんとろうそくを固定する燭台がないと、倒れて何かに火が燃え移る可能性もある。
停電中にまた地震があるかもしれないことを考えると、地震後の停電時にろうそくを使うのはあまり得策とは言えない。
実際にどこかで、お年寄りの家が倒れたろうそくから引火して火事になった事件があった。

じゃあどうするか、というところで浮上するのが、なたね油による灯し火である。

昔ながらの菜種油

よく時代劇で、夜の室内で行灯を使っている場面を見かける。あそこで使われているのが、なたね油である。夜道を歩くときの提灯もそうだ。あれは、中になたね油を溜めた皿があり、灯心に火が着いている。
(たまに勘違いをしている人もいるが、油もロウも単体では燃えない。)

でも今の時代になたね油なんて手に入るだろうか?と思われたかも知れないが、普通の家庭にはだいたい一本はある。そう、サラダ油のことだ。原材料名を見ると、「食用なたね油」と書いてあるはず。
これを使って、何らかの容器に水を入れて、アルミ箔と紙で作った灯心を浮かべれば、灯し火ランプの出来上がりだ。

これは以前、Twitterに元ロクデナシ文化堂のOpiさんがポストしていた内容にインスパイアされている。

広告

Posted using Mobypicture.com

@Opi ガラスコップ、ティッシュ、アルミホイル、サラダ油だけでランプを作ってみたよ!

作り方のバリエーション色々

ちっちゃいキャンドル

しかし毎回コップをどろどろにしてしまうんじゃ洗うのが大変だし、そんなに使い切らないだろう。
そこでちょうどいいのが、アロマポット用のちっちゃいろうそく(100円均一で12個セットで売ってるようなやつ)の使い終わったガワ。
背が低いので倒れないし、少量の油で使える。

ツナ缶ランプ

まあアロマキャンドルなんてハイソな趣味をお持ちでない皆さん向けに、もっと一般的な材料を探すと、ツナ缶の空き缶というものある。
これの良い点は、元々入っていたツナ缶の油があるので、注ぎ足さなくてもそのまま使えるという点だ。かなりエコである。(使うときにちょっと魚くさいのが玉に瑕)

ツナ缶である。

暖かな光。タカ。トラ。バッタ。

また、非常時には、未開封のツナ缶に釘で穴を開け、そこに紐を入れて火を付ける、という荒業があることをこの間知った。
この方法の優れた点は、保存食と非常用ランプを兼用できる点と、電源が復旧したら食欲が満たせるという点だ。

急な停電にもあわてない、ツナ缶をオイルランプにするハック : ライフハッカー[日本版]

ジャムの空き瓶

クリックで拡大

しかし、もっとも安定感があるのは、こちらで紹介されている、ジャムの空き瓶を使った灯火だろう。
アルミ箔で作った灯心を横に引っかけることによって、油の量に応じて高さを調節できるし、倒れても安心というのは心強い。
計画停電の備え:サラダオイルランプの作り方 | コリス

電気を消してエコ生活

ここのところ、節電を兼ねて、妻が寝たあとはずっとこの明かりでエコ生活をしている。
夜に目に飛び込んでくる光量が減るので、寝付きも良くなったような気がするが、洗面所の前で髪を乾かしているときなど、薄暗い中にゆらゆらとうごめく自分の影が映って、正直ちょっとだけ怖いな…。エコというよりエコエコアザラク的な雰囲気に…。

実際、これはなり薄暗い。壁にぶつかるようなことはないが、本を読むのはちょっとつらい。
昔の人は夜が速かったというのもうなずける。電気が使えないと、日が暮れたらやることがほとんどないのだ。
しかし。
原子力発電と引き替えに、24時間明るくて便利な生活を手に入れたものの、それは果たして夜更かしをして健康を害し、自然環境と引き替えにしてまで、手に入れたい、手に入れるべき生活だったのだろうか。


この記事の評価は:

うーん…いまいち…ふつうですかなり良い素晴らしい (2 投票, 平均値/最大値: 5.00 / 5)
読み込み中...

コメントをどうぞ

コメント
Follow me on Twitter